進む味覚の「子ども化」

日本能率協会総合研究所では、「家庭の食卓トレンド調査」や「メニューからみた食卓調査」など、家庭の食事に関する調査を定期的に実施している。その調査結果からは、日本の食卓の現在と未来が見えてくる。

家庭では、冷凍食品や市販の調味料を利用した料理の簡便化が進んでいる
Photo by notfrancois

家庭の食卓から見える大きな傾向の一つは、「簡便化」だ。下ごしらえを省く、加工食品を使う、市販の惣菜で済ませるといった食の簡便化は、昭和の時代から2007年まで一貫して続いてきた。2008年に中国産食品の安全性が問題になった際に一旦弱まり、節約志向もあり、家庭での手作り回帰が起きたが、2011年になると、再び簡便化の傾向が強まった。

日本能率協会総合研究所グローバルリサーチ部生活者HOTアンケート事務局の土井晴子氏によれば、「家事を仕方なくやっている」という主婦は、年々増加傾向している。調理においても、「使った鍋を洗う」や「皮をむく」などの手間のかかることを嫌う割合も増加しているという。

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