ライオンの新規事業戦略 より良い習慣づくりをリデザインする

ライオンは、2月12日に中長期経営戦略フレーム「Vision2030」を発表。「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」を改めて経営ビジョンに掲げ、「より良い習慣づくり」を進化、発展させることで、事業領域の拡大を目指す。

掬川 正純(ライオン代表取締役 社長執行役員)

ハミガキやハブラシなどのオーラルケアグッズで国内シェアトップを占め、さまざまな生活用品を手掛けるライオン。同社はこの10年で、国内事業の地固めを進め、海外事業を加速してきた。社長の掬川正純氏は、10年前に策定した「Vision2020」について「利益率は、スタート時の2%から10%へと上がり事業の質的な改善は進んだ。ただ売り上げの伸び率は6、7年目までは年率4%で推移したものの、その後は1%程度に留まっている。次の10年はもう一度大きく成長していきたい」と振り返る。

これを踏まえ、中長期経営戦略フレーム「Vision2030」では「次世代ヘルスケアのリーディングカンパニーへ」というビジョンを改めて掲げ、その実現に向けて、「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する(=ReDesign)」というパーパス(存在意義)を起点に経営をより一層強化していく方針を示した。

花王と協働で行う、つめかえ容器のリサイクル。日本のつめかえ文化を世界に広げていこうとしている。

この目標について掬川社長は、コロナ禍での気づきも含め「感染予防に直接かかわる手洗いだけでなく、歯みがき、洗濯、食器洗いなど、ライオンの製品が関与するすべての生活習慣は、リズムある生活、心のゆとりをつくるものです。その手段である商品を提供するとともに、より良い習慣をつくって人々の暮らしに貢献していくことこそ当社グループのあるべき姿だと考えました」と語る。

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