2019年10月号
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パイオニアの突破力

女子バスケ・馬瓜姉妹 両親はガーナ人、壁を乗り越え日本代表に

馬瓜 エブリン、馬瓜 ステファニー(女子バスケットボール日本代表)

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東京五輪で女子バスケットボールのメダル獲得のキーパーソンとなりそうな選手といえば、この姉妹。ともにアンダーカテゴリーから日本代表で活躍し、また、そのまぶしい笑顔と明るいトークでメディアの人気者にもなっている馬瓜エブリン選手とステファニー選手だ。大きな壁も乗り越えてきた若きふたりが目指す先には、スポーツ界の新たな道筋が広がっている。

文・油井なおみ

 

馬瓜 ステファニー、馬瓜 エブリン(女子バスケットボール日本代表)

バスケットボールとの出会いが
辛い日々を乗り越える力となった

ドライブでシュートに切り込むスピード感と圧倒的な攻撃力が持ち味の馬瓜エブリン、24歳。腕の長さを生かしたシュートやリバウンド、またここぞというときの器用なプレイが光る馬瓜ステファニー、20歳。

姉妹といえ、性格もプレイスタイルも真逆だが、それぞれの持ち味が試合を大いに盛り上げる期待の選手だ。

「バスケットボールの魅力は、最後まで何が起こるか分からない緊迫感。3クォーターまで20点差で負けていたのに、いきなりひっくり返して勝つ事もあれば、ずっと1、2点差で争っていたのに、最後の0.6秒で勝敗が決まったり。スピード感があって夢中で観戦できる競技だと思います。やっている方はお腹が痛くなりますが(笑)」

競技の魅力をエブリンはそう語る。

バスケットボールをよく知らない層からも人気を集める注目の選手となったふたり。姉妹ともに愛知県豊橋市で生まれ、以来、愛知県を地元に育ってきたが、その見た目で幼い頃は辛い思いをしばしば経験してきたという。

「両親がガーナから移住して、日本に定住したんです。両親とも日本人ではないので、お互い、小さい頃はいろいろありました。姉妹で話し合う事はなかったですが、身近で見てきたので、妹がいじめられていたら自分が飛んでいく、という事もありましたね」

そう語る姉、エブリンに対し、妹のステファニーは、
「“バックに怖いお姉ちゃんがいるぞ”と守られた部分はあったかな(笑)」

今でこそ、笑って話せるが、本当に苦しい時期もあったという。

「解決法も発散法もわからず、親にどうしたらいいのかと話をした事もありました。でも結局、自分は他の何者にもなれない。ありのままの自分を受け入れるしかないんだ、と子どもながらに思いました」

エブリンが自分なりに壁を打破しようと決意した小学4年生の頃。ちょうどミニバスケットボールと出会った。

「小さい頃から両親がテレビでNBAを観ていて、ずっとドウェイン・ウェイド選手に憧れていたんです。その頃からバスケットボールの選手になりたいという夢はありました」

最初に入ったのは、通っていた小学校の普通のクラブ。“バスケットボールを楽しもう”というのが目的で、強いチームではなかったという。

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