2019年8月号
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稀代のビジネスクリエイターが語る

JR九州・唐池会長 経営者の「夢みる力」が新事業を生む

唐池 恒二(九州旅客鉄道 代表取締役会長、事業構想大学院大学 特別招聘教授)

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2019年5月29日、名古屋・名駅のミッドランドホールにJR九州の唐池恒二会長が登壇。民営分割後、持続困難と思われていた同社を上場までけん引してきたビジネスクリエイターの語る、夢と気の法則とは…。

唐池 恒二(九州旅客鉄道 代表取締役会長、事業構想大学院大学 特別招聘教授)

事業構想は改革と創造

「“逆境と夢は人と組織を強くする”。これは私の実感からくる言葉です。JR九州は逆境の中でスタートし、その中で大きな夢を――叶わないと思える夢を見て、そして進化をしてきました」。唐池氏の講演は、こんな言葉から始まった。

1987年、国鉄の分割民営化という大改革により誕生した7つのJR(JR北海道、JR東日本、JR西日本、JR東海、JR四国、JR九州、JR貨物)。

発足当時、JR九州は22路線中21路線が赤字。鉄道の売上1069億円に対して、赤字が300億円。上場どころか、いつまでもつのかといった状態だった。発足から10数年、もがき、苦しみながらも、JR九州は、夢を見ることを諦めなかった。結果、2011年に九州新幹線が開業、2016年には東証一部への上場を果たした。

「事業構想は改革と創造」と唐池氏。鉄道事業を改革し新規事業に次から次へと挑戦した。平成元年にマンションを持ち、平成6年にはホテル事業にも参入。1年に40回韓国を訪れて交渉して航路を開拓し、船舶事業も開始。10年がかりの船員養成にも果敢に挑戦した。

夢を見て、その夢を叶えることで成長してきたJR九州。先に上場した本州3社のように、従来の鉄道事業で成長したわけではない。現在のJR九州は、売上の6割以上が、外食、不動産、農業、ドラッグストア、海外事業など非鉄道事業で上げている。その分野は多岐にわたり、現在は、40のグループ会社を有している。

世界一の豪華寝台列車を作る

「JR九州は改革と挑戦を進めましたが、その中に感動を取り入れました」(唐池氏)。

JR九州を象徴するD&S(デザイン&ストーリー)列車。その頂天に、クルーズトレイン『ななつ星in九州』がある。

『ななつ星』は、2009年に社長に就任した唐池氏が唱えた夢。2年後に新幹線の開通が見えていた当時、唐池氏はJR九州に、次なる夢が必要と考えた。そこで“世界一の豪華寝台列車を作る”という新たな夢を掲げた。

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