2019年8月号
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人の心を惹きつけるアプローチ

人はなぜ感動するのか 人を惹きつけるクリエイティブの条件

原野 守弘(もり 代表/クリエイティブディレクター)

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2018年2月1日、日経新聞に載ったGODIVAの新聞広告が大きな反響を呼んだ。広告を手がけたのは、クリエイティブディレクターの原野守弘氏。数多くのヒット作を手がけるプロフェッショナルに聞く、心に響く広告とは…。

原野 守弘(もり 代表/クリエイティブディレクター)

広告と販売促進の違い

2018年の2月にGODIVAが日経新聞に掲載した広告。『日本は、義理チョコをやめよう。』というコピーは、大きな反響を呼んだ。「広告と販売促進は違います」と原野氏。日本では〈宣伝〉という漢字で、双方を指しており分かりにくくなっているが、英語では、アドバタイジング(広告)とセールスプロモーション(販売促進)に、明確に分かれている。

「日本で広告と呼ばれているもののほとんどは、販売促進。モノを売るためのプロモーションです。本来、広告とは、短期的にモノを売るためのものではなく、商品やブランドを『好きにさせる』ためのもの。この『好きにさせる』ことに、大きな価値があることが、日本ではあまり理解されていない」(原野氏)。

例えば、携帯電話。Appleが好きな人は、他にも安価な携帯があっても、わざわざ並んで新しいシリーズを買いに行く。Nikeも同様の好例で、ブランドや商品を「好き」にさせれば、積極的に販促を仕掛けなくても、ユーザーが自ら買いに来てくれる。ファンが新商品を待ち構えている状態を作れるという。

原野氏は5年ほど前から化粧品会社・POLAのリブランディングを手がけている。2016年に制作したPOLAのリクルートTVCは『この国は、女性にとって発展途上国だ。』という印象的なフレーズで話題となった。

「これは典型的な『広告』と言えます」と原野氏。販売促進的な発想で同じ広告を作れば、美容部員の仕事の内容を紹介するものになりがちだ。例えば『お洒落な店舗で活躍する私』といった映像になるだろう。そうではなく、原野氏の制作した広告では『POLAは、この国を女性にとって良い国にしていきたいと思っている』というメッセージを伝えている。

リクルート広告としてのインパクトは強く、このシリーズを制作以降、応募者は増え、さらに、POLAのブランドに対する好感度のスコアも毎年上がっているという。

「これが、『好きにさせる』広告の力、ブランドの力なのです」(原野氏)。

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