2019年1月号
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パナソニック、次の100年へ

柳井正氏が目指す「服の民主主義」 服の常識を変え、世界を変える

柳井 正(ファーストリテイリング会長 兼 社長)

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ユニクロの服は、あらゆる人の生活をより豊かにするためにある――。ファーストリテイリングが目指す方向性について、そう表現する柳井正会長兼社長は、自身の経営者としての原点には、水道哲学をはじめとする、松下幸之助氏の教えがあると語る。

柳井 正(ファーストリテイリング 代表取締役会長 兼 社長)

ファーストリテイリングは2018年8月期、過去最高の業績を記録し、売上高は2兆円を超え、海外ユニクロ事業の売上げが国内を上回った。アパレルSPA(製造小売業)として、世界で第3位の売上規模にまで成長している。

特別講演に登壇した柳井正会長兼社長は、「パナソニックの創業者・松下幸之助さんの教えがなければ、現在のファーストリテイリングの成長はなかったと思います」と語る。

「当社がスローガンとして掲げる『グローバルワン・全員経営』は、幸之助さんが著書『社員稼業』で書かれていた『たとえ一社員であっても独立した事業を営む経営者である』という考え方から影響を受けています」

もう1つ、強い影響を受けたのが「水道哲学」だという。

「水道の水のように、低価格で良質な商品を豊富に供給し、人々が容易に手に入れられるようにするという『水道哲学』は、私の経営者としての原点であり、今も指針となっています」

「服の民主主義」を目指す

ファーストリテイリングのコーポレートステートメントは「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」。柳井氏は、ユニクロが世界各地で支持されている背景には、「服」の概念を変えてきたことがあると語る。

「欧米は階級社会の伝統があり、服の世界も階級ごとにセグメント化されていました。一方、階層意識の薄い日本では、服のルールや固定観念があまりなく、既成のものに縛られずに『誰にとっても良い服』を生み出せる基盤があると思います。私たちは、日本からの視点で、世界の服の共通項を模索しました。そして、世界で求められる共通の価値として、『機能』と『美意識』にたどり着きました」

日本には、茶室や枯山水の庭園に象徴されるように、無駄のないシンプルさを大切にする美意識があり、機能を合理的に美しく磨き上げる文化がある。そして、ファーストリテイリングは服の本質を追求し、「LifeWear」というコンセプトを生み出した。

「『LifeWear』とは、美意識のある合理性を持ち、シンプルで上質であり、細部への工夫に満ちている進化し続ける普段着です。そして、服に個性があるのではなく、着る人に個性があり、人それぞれのライフスタイルをつくるための道具となる『部品としての服』です」

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