2018年7月号

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地域起点で教育ICT化 第9回教育ITソリューションEXPO

月刊事業構想 編集部

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教育ICT化の起点は地域にあり

前年以上の盛況を見せる受付の模様。

学校・教育関係者を対象に、教育現場へのICT技術の導入をテーマとした日本最大の教育分野専門展、EDIX(教育ITソリューションEXPO)。

今回併催された「学校施設・サービス展」と共に盛況を見せた。

第9回EDIXの来場者数(入場登録に基づく3日間の集計、速報値)は32253人。4つの基調講演、10の特別講演が企画され、専門セミナーには計13611人(前同)が参加した。

また併設の展示ブースには、教材業者からeラーニングをはじめとするプラットフォーマまで約800社が出展した。

全国ICT教育首長協議会の主催による特別企画として「首長サミット」が開催された。文部科学省からの基調講演を受け、後半には「『教育のICT化に向けた環境整備5か年計画』地方財政措置をいかに自治体で実行するか」をテーマに、先進自治体の首長が登壇。各地域のニーズや優良事例を率直に交換し合った。

地域単位での優良事例を蓄積

文部科学大臣の祝辞(代読)に続く基調講演では、梅村研氏(文部科学省生涯学習政策局情報教育課課長)が登壇。「今後の教育の情報化に向けた学校のICT環境整備等について」と題し、教育の情報化(ICT化)が、新学習指導要領への改訂でいかに重要な課題か、を述べ、デジタル環境の整備や新しい教育手法への対応を説明した。

教育の情報化が必要とされる背景には、社会の情報化・グローバル化が人間の予測を超えて進展している事態がある。職業の自動化・現存しない職業に就くという調査結果もある。

こうした中で、全体として「質の向上」が教育の情報化の目的である。第1に児童・生徒の情報活用能力を高めていく。インターネットをはじめとする情報資源・情報メディアを活用する能力の育成。第2に教科指導におけるICTの活用。第3に校務の情報化で、教員が学生や生徒の対人的指導に時間を割けるようにする。

2020年から実施される新学習指導要領は、人工知能(AI)を活用した人間の学習とその最適化を企図している。特に小学校でのプログラミング教育必修化では、コンピュータが得意とする高速計算を最大限に活かすような論理的思考能力を身につけさせることが狙いである。

教育用可動式コンピュータ(PC)1台当たりの児童生徒数は概ね5~6人に1台で推移するが、地域差も大きい。当面、普通教室への無線LAN完備と授業展開に応じて1人1台のPCを支給する「ステージ3」が当面の目標とされる。

また「教員の働き方改革」は大阪市や北海道などで、効果的な実践事例が出始めており、都道府県単位での実施が望まれる。

学校のICT施策を策定していない自治体は現在も7割ほど存在する。新学習指導要領の実施を見据えて、施策の優先順位を見極め、梅村氏は早期の実施を要望した。文科省でもICT教育アドバイザーを派遣し、現場のニーズを見える化していくという。

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