鬼速PDCAで新事業を実現 ZUUが進める成長戦略の極意

新事業やイノベーションの創出を目指す中、全てのアイデアを出てきても実行に移せるものは多くない。しかし、「PDCAサイクル」を「鬼速(おにそく)」で回せるようになれば、生産性を向上させ、多くの新規事業を実現することも可能になる。

冨田 和成(株式会社ZUU 代表取締役)

PDCAのサイクルを回す

計画(PLAN)、実行(DO)、検証(CHECK)、行動(ACTION)の4ステップからなる「PDCAサイクル」はビジネスの古典的枠組みだが、これを理解し、実践する人は少ない。

「世の中が急速に変化し、限られた時間で成果を出すよう求められる現代は、PDCAを極め、高速を超える『鬼速(おにそく)』で回すことによって、仕事で大きな成果を上げられる」とZUU代表取締役の冨田和成氏は言う。

冨田氏は2013年4月にZUUを設立。ZUUが運営するウェブサイト「ZUU online」は、毎月約400万人が訪れる日本最大級の金融メディアになった。また、冨田氏の著書『鬼速PDCA』(クロスメディア・パブリッシング 、2016年)は10万部のベストセラーとなっている。

鬼速PDCAの考え方は、起業家のエリック・リースが提唱する「リーン・スタートアップ」にも似ている。従来の一般的な事業開発は、市場調査から始まり、商品サービス開発、テスト、販売といったプロセスに沿って進められていた。これに対し、リーン・スタートアップでは、最初に必要最低限な商品やサービスを作って市場に投入、もしくはユーザーに試してもらう。そして最低限のコストと短いサイクルで、仮説の構築や検証を繰り返し、市場やユーザーのニーズに応えていく。

「従来の考え方では、じっくり計画を練り、『これで大丈夫』という状態になってから新事業やサービスを展開していました。発想を逆転し、やってみてから仮説検証を繰り返し、最適なものにしていくという考え方は、鬼速PDCAとも似ています」

鬼速PDCAのプロセスは、「計画(P)」から始めるとは限らない。例えば、「実行(D)」から始め、ユーザーに良いものと理解してもらえたら、Pに戻ることもある。「どの段階から始めても、重要なのはPDCAというサイクルが回っていることです」。

また、PDCAには階層構造があり、上位のPDCAや細分化した下位のPDCAが存在する。例えば、上位の「大PDCA」の目的が利益だとすれば、その下にある「中PDCA」の目的は売上と費用削減になる。この場合、利益を出す「大PDCA」を回すためには、売上を上げる「中PDCA」と費用を下げる「中PDCA」を同時に回すことになる。定期的に、PDCAの視点や期間を変えてみるのも重要だ。

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り61%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全文読むことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。