2018年7月号
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台頭する新メディア・ビジネス

地方は「新しいメディア」の実験場 ローカルメディアで稼ぐには?

影山 裕樹(千十一編集室 代表 / 編集者)

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この数年、全国各地でローカルメディアが盛り上がりを見せている。それを一時の流行に終わらせず、地域にとって意味のあるものにするためには、何が重要なのか?『ローカルメディアの仕事術』の編著者、影山裕樹氏に話を聞いた。

影山 裕樹(千十一編集室 代表 / 編集者)

――ローカルメディアについて、現状の課題をどう見ていますか。

影山 ローカルメディアの重要な機能は、「異なるコミュニティをつなぐ」こと。若い人が流行りだからとローカルメディアを始めていますが、メディアは10年、20年と続けて初めて意味を持ちます。

宮城県仙台市で20年以上、毎月欠かさず発行を続けている『みやぎシルバーネット』というフリーペーパーがあります。名前のとおり高齢者向けの媒体ですが、「シルバー川柳」が名物コーナーとなり、リアルな交流イベントを開催するなど、地域のお年寄りがつながる結節点となっています。

『みやぎシルバーネット』は、表現したい、語り合いたい地域のお年寄りの生きがいになっており、多くの人が次号を待ち望んでいるので、休刊にならない。外に情報を発信するのではなく、地域の人と人がつながるためのメディアになっています。

今、日本の社会には「分断」があり、それが様々な問題を引き起こしている。コミュニティが固定化し、同質的な人たちだけで交流している結果、社会に軋轢や停滞がもたらされています。そうした中で、メディアにはコミュニティや人の流れを攪拌する力があります。

東京のメディアがリトルプレス特集を企画して、ローカルメディアがオシャレに紹介されていますが、若い人たちだけで集まって表面的なカッコよさを追い求めたメディアをつくるのは、むしろ地域との分断につながらないか懸念しています。

ローカルメディアを続ける方法

――メディアを長く続けるには、マネタイズの手段を確立することも重要になります。

影山 行政予算で発行されているローカルメディアもありますが、行政は単年度の予算で動き、また、担当者は2~3年で異動しますから、構造的に先行きが不安定になります。行政予算には依存せず、メディアの規模にしたがって、自分たちで稼ぐことが大切です。

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