在宅医療の未来へ 東大医学部卒、元マッキンゼーが挑む

なぜ、多くの医師が歩むキャリアとは異なる道を歩んだのか。自分という可能性の活かし方を練り、模索を繰り返した末の選択。外国や地域にも視野を広げ、武藤氏が描く「未来の在宅医療のかたち」を聞いた。

武藤 真祐(医療法人社団 鉄祐会 理事長)

幼少の頃に野口英世の生涯にふれ「人の命を救いたい」という使命感から医師を志した武藤氏。東京大学理科三類に進学後、循環器内科の分野で研究を深めたいと、大学院博士課程へ。そこで待っていたのは、ユニークかつ才能豊かな人材との出会いだった。研究室では、研究力旺盛で英米の有名論文誌に圧倒的多数の業績を持つ教員の下で研鑽を積む。米ロックフェラー財団の助成を得て渡米後、若くして准教授に就任。人格的にユニークで、毎朝四時間怒られ続けるという日々さえ続いた。一抹の理不尽さを味わいつつも、「研究医の世界でナンバーワンになるのは自分には無理だ」と痛感する。

そもそも、ひとたび大学を卒業して社会に出れば、偏差値も順位づけもなく、基準となる価値観自体が異なってくる。医師としての自己は社会の中でどうあることができるのか?研究を続ける中で、武藤氏はアイデンティティの確立に悩んだ。

「ナンバーワンではなく、他の誰にもできないオンリーワンの存在になろう」。視座を転換し、医療と他分野の掛け合わせから新事業の創出を考え始める。医療×法律... など様々に模索をめぐらすうち、辿り着いたのは「医療×マネジメント」という切り口だった。

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