医師が「アプリ」を処方する時代に 日本初の治験がスタート

MedTechベンチャーのCureAppは、医学的知見とエビデンスに基づき、病気を治療する効果を持つ「治療アプリ」の開発を推進、2019年内の発売を目指している。病院で、薬だけではなくアプリが処方される時代がまもなく訪れようとしている。

ニコチン依存症治療アプリ「CureApp禁煙」

2017年10月、日本初の「アプリの治験」がスタートした。治験の対象製品は、MedTechベンチャーのCureApp(キュア・アップ)が開発するニコチン依存症治療アプリ「CureApp禁煙」だ。

治療アプリは、スマートフォンを通じて得られる患者の日々の治療経過データを、医学的知見とエビデンスに基づいてアプリが解析し、個々の患者ごとにパーソナライズ化されたガイダンスを行う。意識・行動の変容を促すことで、従来の治療よりも高い治療効果を導いたり、薬や医療機器では対応しきれなかった病気を治療したりといった可能性を秘めている。

「これまで、病気は薬や手術で治療することが当たり前でした。遠くない将来、医師から『アプリを使って治療しましょう』と言われる時代が来ると思います」と話すのはCureApp代表取締役社長で医師の佐竹晃太氏だ。

佐竹 晃太(CureApp 代表取締役CEO、医師)

生活習慣病や
精神疾患の治療に期待

佐竹氏は呼吸器内科医として臨床経験を積んだ後、上海中欧国際工商学院でMBAを取得、さらに公衆衛生を学ぶために2013年に米国に留学した。そこで糖尿病治療アプリに関する一本の論文と出会ったことが、大きな転機になった。

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