2017年12月号
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ザ・ライバルズ

ユニクロ対セーレン オーダーメイド戦略の成否

月刊事業構想 編集部

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セーレンのアパレルSPA部門では、早くから独自のインクジェットプリンターを駆使して「世界に1着だけ」のドレス作りに取り組んでいる。ユニクロも、物流一体の新オフィス開設を機に「個客」重視の「MADE FOR YOU」に舵を切った。パーソナライズを進めるアパレル両社の取り組みを探る。

アパレルの地殻変動を加速するパーソナライズ

今年2月、ファーストリテイリングは東京・有明に「UNICLO CITY TOKYO」をオープンした。オフィス機能や物流機能を一体化し、「ユニクロ」事業などの企画から製造・物流までを一貫して行う新たな拠点だ。全商品にICタグを取り付けて在庫や販売管理をIT化、企画・生産のリードタイム短縮とともに需要データを全部門で共有して余剰在庫を一掃する。

「有明プロジェクト」と呼ばれる一連の業務改革の先にあるのは、「顧客(個客)」のオーダーに迅速に応えるパーソナライゼーション。「ユニクロ」事業では今、ネット通販を中心にさまざまなサイズオーダーに応える体制を整えているが、今後それを拡充し、これまでの「MADE FOR ALL」から「MADE FOR YOU」へと大きく舵を切る。AI・ICTを駆使し、作ったものを売る企業から「個客」の要望に応えてカスタマイズする企業への変化だ。

パーソナライゼーションを、早くから独自路線で進めてきたのが総合繊維メーカーのセーレン。車両資材や環境・生活資材など幅広く手がける一方、アパレルSPAの部門では、繊維技術とIT技術を融合して企画・製造・販売をつなぎ、2015年から展開する「Viscotecs Make Your Brand」店頭で顧客のオーダーに応えている。顧客は、店頭のタブレット上でシルエットや素材、柄、色などを豊富な選択肢から指定、専用画面上で等身大バーチャル試着ができる。その仕組みの核となるのが、独自開発のインクジェットプリンターを中心とするデジタルプロダクションシステム「ビスコテックス」。1着のオーダーから小ロット生産、グローバル規模の大量生産まで短納期・在庫レスのカスタマイズを実現し、広告幕や非繊維系の素材にも対応する。現在、ブランド店舗は7点となり、ジーンズ風パンツや新ラインの展開などにも積極的だ。

アマゾンのアパレル参入、デザイナーと工場をマッチングするベンチャーの登場など、アパレル分野では業種の境界を超えて地殻変動が進む。パーソナライゼーションもその変動を後押しする。

ファーストリテイリング

株式会社ファーストリテイリング

創業 1963年
本社 山口県山口市
代表者 柳井 正(代表取締役会長兼社長)
グループ従業員数 44,424名
売上高(百万円) 1,786,473
営業利益(百万円) 127,292
主な事業 ●国内ユニクロ事業(カジュアル衣料)
●海外ユニクロ事業
●グローバルブランド事業
 ジーユー、セオリー、コントワー・デ・コトニエ、プリンセス タム・タム、J Brand
海外展開 中国、香港、台湾、韓国、シンガポール、マレーシア、タイ、フィリピン、インドネシア、オーストラリア、米国、カナダ、英国、フランス、ドイツ、ベルギー

※売上高等は(株)ファーストリテイリング:2016年8月期(2015/9/1〜2016/8/31)

残り28%

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