青山はなぜクリエイティブが集結したのか? その秘密を探る

ファッション、デザインなどのクリエイティブ産業が集積している青山。1964年の東京オリンピックを契機に感度の高いクリエイターが青山に集まったことがきっかけとなっている。

秋深まる表参道の並木道 MADSOLAR / Shutterstock.com

東京の田舎町だった青山

青山にはファッション関連の旗艦店舗やデザイン関連の事務所が集積している。クリエイティブ産業論に詳しい青山学院大学の井口典夫教授の研究によれば、都内のクリエイティブ関連企業の約2割が青山に集積しているという。

表参道ヒルズ

青山は、前回の東京オリンピック以前は静かな住宅地であった。江戸時代より、赤坂見附から箱根方面への脇街道として大山街道(現在の青山通り)が通っていたものの、武家屋敷が立ち並ぶ住宅地であった。青山の地名の由来ともいわれる青山家もこの地に屋敷があった。

戦前の表参道交差点と今もその一部が残る山陽堂書店

戦前も山の手の内側にあっては静かな場所であった。現在の根津美術館も、東武鉄道など東武グループを一代で築きあげた実業家、初代根津嘉一郎の住居であった。

「当時は青山といっても赤坂村の一部で、祖母からはキツネやタヌキが出るような田舎だったと聞いています」と現館長で東武百貨店会長の根津公一は語る。

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