レッドブル・エアレースで優勝 「航空後進国」日本から羽ばたく

高速の航空機で空を飛び回る究極の三次元モータースポーツ、レッドブル・エアレース。日本ではほとんど知られていなかったこの競技にアジアから初めて参戦した室屋義秀は、仲間をつくりながら少しずつ活動を広げてきた。彼の次の構想は、子どもを対象とした次世代の航空人を育てるプロジェクトである。

文・小島 沙穂 Playce

 

室屋 義秀(レッドブル・エアレース・パイロット)
ⒸTaro Imahara PATHFINDER

車やバイクとは異なり、飛行機のレースは三次元。文字通り、縦横無尽のレースが展開される。最高時速は時速約370㎞、最大重力加速度10Gにもなる過酷なレースは、パイロットの心技体すべてをかけた戦いだ。パイロンの間を高速で抜け、空を駆けるさまは迫力満点。スモークは美しい尾を引き、見るものすべてを魅了する。

この高度な曲技飛行技術(エアロバティックス)に魅せられたのが若き日の室屋義秀だ。空を自由自在に飛んでみたい。究極の飛行技術を求めて、彼は単身アメリカにわたり、航空機の操縦免許を取得。その後も何度か渡米を重ね、技術を高めていく。

しかし、日本での室屋の活動は、いまいち振るわなかった。練習できる場所も、知名度も、燃料を買うための資金すらも何もない状態からのスタートだった。

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