Ryuメディカルクッキング 「おいしい料理」という、予防医療

満腹だけど、カロリーダウンで糖尿病対策 5品 totalカロリー500kca以下
メイン 豚とチーズのミルフィーユカツ

今日、人の一生は、人生3ステージとも言われるようになっている。つまり、教育を受けて社会に出る第1ステージ、就労によって収入を得る第2ステージ、定年後の人生である第3ステージである。特に、教育を受ける平均的な期間が延び、第2ステージが定年後再雇用によって延びるケースも増えるとともに、第3ステージをどう充実して過ごすかが「人生の質(QoL)」を決めるようになっている。こうしたなか、身体の各器官を持続的にケアし、健康寿命を延ばすことは喫緊の課題となっている。国民医療費は2014年に40兆円を突破し、男性は「糖尿病」を主因に、女性は「変形性膝関節症」「骨粗しょう症」を主因に健康寿命が短くなると言われている。

国民医療費の増大、変わる社会保障制度、医療格差などの大きな状況変動を踏まえ、(株)Ryuメディカルグループ(代表取締役 歯科医師 小嶋隆三)では2016年にRyuメディカルクッキングをオープン。「真の予防は、楽しい食事から」をモットーに掲げて新しい食の提案を進めている。健康寿命を延ばすため、糖尿病患者には「医食」の観点から、医師・歯科医師・看護師が監修の元、医療や美容の知識を使い、管理栄養士が健康に特化したメニューを作成、提案している。

小嶋氏は事業構想研究所「医師、歯科医師による新時代の医療ビジネスプロジェクト研究」第2期のプロジェクト研究員として参画した。この経験を踏まえ、家庭医学の充実と、日常からの健康増進を進めるプログラムを提供している。例えば、一般社団法人「日本医食促進協会」の協力を受け、医師・歯科医師・看護師・管理栄養士の監修の元、子どもの食育や成人病などの知識と技術を習得する「メディシュフ」講座の開設や、三大成人病に関する知識や健康な食事の知識を伝授し、疾病を持っていても楽しく美味しい食事作りができる「メディシェフ」などの資格発行である。いずれも、健康を維持し、疾病に際しては健康状態を改善する様々な日常の取り組みを伝授することが目的である。

Ryuメディカルクッキングの取り組みは、予防医学の観点から社会的医療費の抑制に有効である。また、健康に不安のある人々には自発的な取り組みを促し、医療者への依存を脱して主体的な人生設計を進めることにもつながる。地域医療の新しい形として注目される。