公共施設で「稼ぐ」時代に PFI・オープンリノベの可能性
民間の知恵や資金を活用し、公園や図書館、団地、美術館などの公共施設を生まれ変わらせる取り組みが、全国で広がっている。最新事例や官民連携の手法を紹介する。
自治体と民間アイデアを結ぶ
公共施設オープンリノベーション
2017年4月、富山市の中心部にオープンした「TOYAMA TOWNTREKKING SITE(TTS、富山タウントレッキングサイト)」。築25年以上経過した富山市総合体育館内のデッドスペースをリノベーションし、市民のタウントレッキング(まち歩き)や多世代交流の拠点として再生したものだ。
富山市と乃村工藝社の連携で生まれたTTSでは、市民の健康寿命の延伸やQOL向上を目的としたさまざまな機能・プログラムを提供。スムージーなどのドリンク販売や運動指導を行う「タニタ健康プログラム・タニタカフェ」を核テナントに、ウオーキング・ランニング用のウエアやシューズを販売するスポーツショップ、身体能力計測ラボなどを併設している。トレッキングや栄養管理などに関するイベントや教室も定期的に開催する。
さらに、富山市が6次産業化を進める「エゴマ」の健康効果を市民が実感するモデル拠点と位置づけ、エゴマを活用したドリンクやサプリメントの販売にも取り組む方針だ。富山市総合体育館は年間140万人が訪れる環水公園に隣接しており、TTSを体育館利用者だけでなく、市民に広くエリア散策の拠点として活用してもらう。2018年3月末までに有料会員300人の達成を目標に掲げる。
イノベーティブな公共施設再生事例と言えるTTSは、総務省の「公共施設オープンリノベーション・マッチングコンペディション」事業から生まれたプロジェクトだ。
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