キャラクター戦略、成功の秘訣 「ゆるキャラ」以後のブランド戦略

日本には「ゆるキャラ」のはるか以前から、キャラクターに親しんできた歴史があり、ブランド戦略には、キャラクターが不可欠。広告論、ブランド論を専門とする法政大学・青木貞茂教授が、今、求められるキャラクター戦略について語る。

リオ五輪閉会式では、安倍首相がマリオの格好で登場しました。ゲームやアニメ、漫画などのキャラクターは、日本のシンボルになる潜在力を秘めています。

キャラクターを上手に活用すれば、好意や感情的な絆を得ることができ、国家のブランディングにもつなげることができます。それは、企業や自治体も同じです。

青木 貞茂(法政大学 社会学部メディア社会学科 教授)

仏教もキャラクターを活用

日本には、豊かなキャラクターの文化があります。歴史的に見ても、仏教は、仏像や曼荼羅という「キャラクター」を活用し、布教を行ってきました。お地蔵様は小さくてかわいい姿にデザインされており、人々が親しみを持ちやすくなっています。

そもそも、日本は多神教の国であり、山、川、岩などの自然、動植物に霊が宿るというアニミズムの伝統があります。自然や動植物を「擬人化」し、実在しないキャラクターを創造し続けてきました。日本には、キャラクターになり得る「素材」が無数にあるのです。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り81%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。