林業IT化、本当のインパクト 森で稼ぐ方法を「見える化」

今、林業でもITの活用が進められており、先進的な取り組みは、「スマート林業」などとも呼ばれている。新たなテクノロジーは、林業を効率化するだけでなく、「経営」そのものを変えていく可能性を秘める。

woodinfoは、3Dレーザースキャナによる森林計測の技術を開発。個々の木について、どのように丸太を取れば収益が最大化できるのか、どの木を伐採し、どの木を残せば儲かるのかなどを、シミュレーションすることができる

「林業は、改革が進んでいない産業の代名詞的な存在。古くからある産業特有の障壁があるため、ブルーオーシャンが存在します」

中村裕幸氏は、2011年創業のwoodinfoの代表取締役を務める。起業前、在籍していた大手ゼネコンでは建築資材の物流改革を担当し、共同配送システムなどを構築。抜本的な物流改革を実現し、成果をあげていた。

林業へ足を踏み入れたのは2003年頃、国のバイオマス研究プロジェクトに携わったことがきっかけだ。そこで林地残材の収集システムの開発を担当することになったが、林業の非効率さに直面した。

「当時、国産材のシェアは20%ほどで、ほとんどが輸入材。国産材は主に住宅に使われていますが、その流通構造は非効率で、改善点だらけでした。流通を効率化しなければ、供給量は増えず、林業の収益力を高めることはできないと考えたのです」

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