「一過性のヒット商品はいらない」 シリコンバレー流地域ビジネス

地域商社の多くは、「ヒット商品」の創出を目指す。しかし、一過性のヒットで終わってしまっては、地域の再生にはつながらない。この課題をどう乗り越えるべきか。NPO法人まちづくりGIFTの斎藤潤一代表にノウハウを聞いた。

宮崎県日南市で2013年に始まった「飫肥杉世界展開プロジェクト」。補助金や助成金は1円も使わず、クラウドファンディングを活用しニューヨークの見本市に出展。販路拡大により林業再生が実現しつつある

宮崎県の南部に位置する日南市は、約400年の歴史を持つ飫肥杉の産地として有名である。かつては造船用木材として海外にも輸出され、地域経済を支えていた飫肥杉だが、昭和後期から急速に需要が縮小し、林業は衰退の一途を辿っていた。

この状況を一変させたのが、2013年からスタートした「飫肥杉世界展開プロジェクト」だ。ニューヨークで開催されたギフトショー「NY NOW」への出展を目指してクラウドファンディングを実施し、325万円の資金を集めることに成功。飫肥杉を使った家具や工芸品は、ニューヨーカーやバイヤーに絶賛されるとともに、TVをはじめ多くのメディアでも取り上げられ、台湾や中国、韓国などへの輸出拡大や、木質バイオマス事促進の起爆剤となった。

補助金や助成金は1円も使わず、行政・民間・NPO・学生が立場をこえて連携して実現したこのプロジェクトをリードしたのが、NPO法人のまちづくりGIFT(宮崎市)の斎藤潤一代表だ。

齋藤 潤一(まちづくりGIFT代表理事、地域ビジネスプロデューサー)

ヒット商品で終わらない地域ビジネス創出へ

同社は宮崎県を中心に、全国で人材育成を通じた、特産品開発や地域ビジネス創出に取り組んでいる。数多くのヒット商品を生み出してきたまちづくりGIFTだが、齋藤代表は、「僕達はヒット商品を生み出そうとは思っていません」と話す。

現在の特産品開発の課題は、ヒット商品は生まれても続かないことだ。自治体の予算を使って、有名デザイナーを呼んで美しいデザインをつくり、東京の百貨店でイベントをし、報告書をまとめる、で終わってしまう。予算が切れてしまえば、地域に何も残らない。

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