フォントメーカーが観光ビジネス参入 地域の情報発信を支援

フォントメーカーのモリサワが、インバウンドビジネスに参入した。独自技術と自動翻訳を組み合わせ、低コストの多言語情報発信ツールを開発。地域の埋もれた観光情報を訪日外国人に届け、地方誘客に貢献している。

モリサワの多言語対応の情報発信ツール「MCCatalog+」は、紙情報を6言語に自動翻訳し、タブレットやスマートフォンに配信できる

6言語に自動翻訳

訪日外国人の増加で急拡大するインバウンド市場を目指し、観光業界ではない異業種も独自技術や経営資源を活かして参入を始めている。

国内の印刷・出版市場でのシェア約8割を占めるフォントメーカー、モリサワもその一つだ。同社は、これまでに培った文字や電子配信に関する技術を応用して、2015年2月、多言語対応の情報発信ツール「MCCatalog+」をリリースした。これは、観光ガイド、広報誌、フリーペーパー等の地域情報誌、レストランメニュー、施設案内などの紙の情報を日本語、英語、中国語簡体字、中国語繁体字、韓国語、タイ語の6言語に自動翻訳し、タブレットやスマートフォンにデジタルブックとして配信できるツール。6言語対応の自動音声読み上げや動画の埋め込み、Webリンク機能も備える。

本業で売上高を順調に伸ばしている同社がインバウンド事業に参入した理由について、「MCCatalog+」の製品を担当するコンテンツプロモーション課係長の小野大輔氏はこう振り返る。

「1964年の東京五輪では、NHKから要請を受け、テレビテロップ専用の機械を開発しました。訪日外国人が増加し、2020年に東京オリンピック・パラリンピックも控える中で、また何か日本の役に立てないかという想いから、新規事業を立ち上げました」

小野 大輔 モリサワ コンテンツプロモーション課係長

多言語情報発信のコストを1/4に

多言語情報発信ツールの開発に至ったのは、そこに大きな課題を感じたからだ。小野氏は、訪日外国人への対応について「一番の課題はコスト」と指摘する。

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