地域産品をブランド化し、海外に売り出せる人材を無料で育成

ジェイアール東日本企画は、2016 年4月より、中小企業庁の補助事業である「ふるさとプロデューサー等育成支援事業(海外版)」を活用し、地域産品を海外に売り出すことができるプロデューサーの人材育成事業を始めた。

同育成事業では、座学として事業構想・マーケティング習得を東京会場およびe-ラーニングで行い、OJTで国内外の現場および、展示商談会での実地研修を行う。カリキュラム構成等は、事業構想大学院大学が担い、専任の担当教員が研修生を指導、フォローアップしていく。研修費用、旅費、渡航費用等は、同事業の規定に従い上限等があるものの、原則として無料であり、これまで費用や機会がなく、プロデューサーを育成できなかった地域にとって、海外販路の拡大や地域活性に結びつけていくことが可能だ。

募集人数は、全国から150~200名で、対象は、地域を活性化しようとする中小企業・小規模事業者の支援を行う方(商工会・商工会議所の経営指導員、都道府県・市区町村の職員、金融機関の職員等)・地域を活性化しようとする中小企業者・小規模事業者、NPO法人等である。

すでに、研修生募集の説明会を開催済みだが、ホームページの動画で閲覧できる。また、1次募集は締め切ったが、2次募集があり、〆切は6月15日となっている。なお、1次募集で多数の応募が合った場合、若干名の募集となる。募集要項等の詳細は、https://furusato-global.mpd.ac.jp/に掲載されている。

5月17日に開催された研修生募集説明会。カリキュラムの概要・OJT 受入先の紹介(一例)・昨年度実施された国内版の事例紹介等が行われた

エンブレムが「組市松紋」に決定 デザインとしての汎用性

東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のエンブレムが、「組市松紋(くみいちまつもん)」に4月25日に決定した。制作者は東京都のデザイナー、野老朝雄(ところ・あさお)氏。同日、東京都内で開かれたエンブレム委員会で最終候補4案の中から、委員21人の投票で13票を獲得、理事会の承認を経て決定した。

東京 2020 オリンピックエンブレム
©Tokyo2020

東京 2020 パラリンピックエンブレム
©Tokyo2020

エンブレムはスポンサーしか利用できない

5色の輪が並ぶオリンピックシンボル、大会マスコット、競技等を図式化したピクトグラムなどと同様に、大会エンブレムは、オリンピック・パラリンピックに関する知的財産のひとつだ。そのため、オリンピック・パラリンピック関連スポンサーのみに、知的財産等の排他的な商業的利用権が与えられている。つまり、スポンサー以外の企業は、エンブレムの画像を使用することができない。

一方、スポンサー以外の企業も、オリンピック・パラリンピックを契機に、商品、サービス開発を進めることだろう。その際、注意すべきことは、知的財産として保護されている「大会呼称」も自由に使用することができない点だ(下記の表を参照)。正式名称だけでなく、略称の「東京2020大会」「東京2020」「Tokyo2020」も対象になるため、商品名、サービス名を付ける前に確認すべきだろう。(事前に、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に問合せをするとよい)

競技大会で保護対象となる用語

出典:東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会資料より

デザインとしての汎用性

今回の「組市松紋」は、「市松模様」を基調としたデザインである。日本で古くから親しまれる「市松模様」と「藍色」は、エンブレム公募時のキーワードであった「日本らしさ」や「和」としても評価されているが、海外でも同様の模様はチェックと呼ばれ、広く存在している。

日本では歴史が古く、古墳時代の埴輪の服装にその模様が用いられたことが確認されている。また、日本で「市松模様」と呼ばれる所以は、江戸時代に遡る。当時の人気歌舞伎役者であった佐野川市松が、舞台でこの模様の袴を履いたことから大流行し、市松模様の名で定着したと言われている。

今回のエンブレムは、3つの異なる四角形45点を組み替えてデザインをし、「組市松紋」という名称をつけた。前述した通り、エンブレムを利用できる企業が限られているが、2色の正方形を組み合わせた、いわゆる一般的な「市松模様」は、汎用性が高い。「市松模様」や「藍色」には、スポンサー企業だけの商業的利用権はなく、企業で、また日本各地の地域での商品開発にも活かすことができるだろう。

最先端の技術系ベンチャーが結集

アジア最先端の技術系ベンチャーが集結し、ビジネスプランを競う「アジア・アントレプレナーシップ・アワード2016」(主催:一般社団法人フューチャーデザインセンター、共催;三井不動産、日本経済団体連合会等)が、6月5日~7日に東京および千葉で開催される。

5回目となる今年は、アジアを中心とした世界14の国と地域から、IoT、ディープラーニング、バイオテクノロジー、交通インフラ、教育、食品など幅広い領域の技術系ベンチャー27社がエントリー。グローバルに活躍する経営者や投資家が審査員を務める。

日本からはSpectee、Blincam、スタートバーン、Repertoire Genesisが選出されている。過去にはバイオ3Dプリンター開発のサイフューズ(日本)、自閉症患者向けウェアラブルデバイス開発のT.Ware Pte. Ltd.(シンガポール)などが優勝した。

最終日6月7日に経団連会館(東京・千代田区)で開かれるファイナルセッションは一般にも公開。ユーグレナの出雲充社長などグローバル・イノベーターの講演も予定している。

参加者にとっては世界最先端のテクノロジーとビジネスモデルを知り、起業家・投資家らとネットワークを築くチャンスだ。一般参加費は1万円。公式ホームページ(http://fdc.or.jp/j/)で詳細なプログラムの確認と申し込みが可能。

昨年のアジア・アントレプレナーシップ・アワード2015では、バイオ3Dプリンター開発のサイフューズが優勝した

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