教育改革、「Tsuru」から世界へ 都留文科大学の新学科構想
人口の1割が学生の街・都留市。卒業生の約4割、1万人以上の学校教員を輩出している都留文科大学では、2017年度から「国際教育学科」を新設。北欧諸国の大学とも連携し、本格的なグローバル人材の育成に挑戦する。
文・坂本由紀恵 Laere 共同代表 / 2014年事業構想大学大学院修了(事業構想修士)
山梨県東部に位置する都留市は、人口3万人、世界自然遺産の富士山やその裾野に広がる富士五湖の一つ河口湖からも近く、自然の恵み豊かな山間の美しい地域である。
そこに教員養成を基盤とした公立大学法人都留文科大学(以下、都留文科大学)がある。
人口3万人の都留市が運営する学生数約3000人の都留文科大学の存在は、小さな地方自治体としては大変ユニークであり、これまで日本全国に小学校教員を中心に1万人以上の教員を輩出した実績がある。
「国際教育学科」を新たに開講
都留文科大学では、新たな取り組みとして2014年から福田誠治学長のリーダーシップの下、大学改革の柱として新学科「国際教育学科(Department of Global Education)」を設立し、2017年度から1期生40名の受け入れが始まる。
背景には、現在、政府がグローバル人材育成の要として積極的に支援している世界標準教育「国際バカロレア」(1)の高等学校への導入がある。政府が掲げる目標は、2018年までに200校の国際バカロレア導入校を設置することだ。
今回、都留文科大学の取り組みは、幸福度や国際競争力が高く、男女の賃金格差や貧困率も低く、またクリエイティブな教育に注力している北欧諸国の教育機関との協働による日本初グローバル人材育成であり、特筆に値する。
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