空き家の再生、「楽しさ」が原動力 「地域おこし協力隊」の挑戦

空き家率が全国1位の山梨県。富士吉田市で、空き家問題に取り組むプロジェクトが、成果をあげている。プロジェクトを始めたのは、当時24歳で、「地域おこし協力隊」として同市に移住した一人の若者。多くの人を巻き込み、まちに活気を与えている。

赤松氏たちがリノベーションした6軒長屋「ハモニカ横丁」。イベントスペース、移住者向け短期滞在スペースとして生まれ変わった

--赤松さんは2013年4月、「地域おこし協力隊」として富士吉田市に移住し、空き家の再生・活用を行う「アキナイプロジェクト」に取り組んできました。

赤松 「地域おこし協力隊」の失敗例としてよくあるのが、まちの“何でも屋さん”になってしまい、いろんな雑事に時間とエネルギーが割かれてしまうこと。最初から「空き家問題の人」と明確にしておけば、何でもかんでもお願いされなくなる。それに、何をやっているかわからない人よりも、明確な人の方が、地域の人から応援されやすくなります。

富士吉田には、荒廃しかけている空き家、空き店舗がたくさんあります。しかし、所有者は「子供が帰省するときに泊めたいから」、「倉庫にしているから」などと言って、手を入れようとはしませんでした。

しかし、空き家を再生して人が集うようにすれば、それはまちを変える資源になる。1年目は、空き家のイメージを変えることに力を注ぎました。空き家で楽しんでいる様子を発信し続けたんです。

赤松 智志(hostel&salon SARUYA 共同代表)

「楽しさ」が人を集める原動力

--地域の協力者を、どのように広げていったのですか。

赤松 僕たちはまず、築80年弱の6軒長屋「ハモニカ横丁」を自分たちでリノベーションすることに挑戦しました。初期のメンバーは、僕ともう一人の協力隊、協力隊の中間支援組織として支援をいただいていた「富士吉田みんなの貯金箱財団」の方、市役所の職員など、5~6人です。

僕は建築には詳しくないので、「こういう場がほしい」と旗を振っただけ。そして、「こんな人、こういう物が欲しい」と、いろんな所で言い続けました。

そうすると、数は少ないけれど、乗ってくれる人がいるんです。まちの将来に危機感を持っていた20代、30代などが参加し、コアメンバーは20人~30人になっていきました。

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