女性起業家鼎談 第一線で活躍するリーダーたちの視点と感性
高齢化や人口減少によっていま以上に女性の活躍が求められる時代になり、女性の起業にも注目が集まっている。ビジネスシーンの第一線で活躍する女性起業家3人に、それぞれの視点で起業について語ってもらった。
今回の女性起業家鼎談には、外れにくいピアスキャッチを製造・販売するChrysmelaの菊永英里代表、働く女性のためのワンピースブランドを展開するkay meの毛見純子代表、「おとりよせネット」「朝時間.jp」などのメディア事業を手掛けるアイランドの粟飯原理咲代表が参加した。
起業までの道は1つではない
――まずは起業の経緯を教えてください。
菊永英里 私は、銀行員の父の姿を見て、働きながら子どもを育てられる環境を得るためにはサラリーマンではなく社長にならなければと思い、16歳で起業を考えました。それから9年間、いろいろなアイデアを考えては父に事業計画書を見てもらい、「頭痛がするぐらい酷い」と言われ続けてきました(笑)。24歳のときに、彼氏からもらったピアスを落としたことがきっかけで、現在の事業である『外れにくいピアスキャッチ』を作って世界中に販売するという計画を出したら、「今までのなかでは一番良いね」と言われて、起業を決めました。
毛見純子 私も、子どもの頃から会社を作りたいという思いがありました。目標だったのは祖母です。祖母は大阪で着物屋を経営しており、地域に愛されていて、家族想いで、いつも笑っているポジティブな人で、ずっとこんな人になりたいと思っていたんです。今まで経営コンサルティング会社を起業したり、自分が何をすべきかを見つけるまでに時間はかかりましたが、結局、祖母のように自立して責任を持って働く女性をサポートする仕事をしたいという考えに至り、オフィスで働く女性が長時間着ていても疲れないジャージ素材のドレスやジャケットを製造・販売するいまの事業を始めました。
粟飯原理咲 私はお二人とは逆で、起業したいという強い想いはありませんでしたね。大学を卒業してからNTTコミュニケーションズで4年、リクルートで3年、ずっとインターネットのサービスを企画する仕事をしてきました。会社員の頃から会社でできるサービスは会社で、プライベートでできるサービスは趣味で開発していましたし、どちらにも当てはまらないけどどうしても世に出したいものは法人化して展開すればいいと考えていたんです。私は今、女性向けのライフスタイルメディアを運営しているのですが、会社を作った2003年にリリースした『おとりよせネット』も、リクルートでは企画が通らないだろうから、自分でやるしかないと思って独立しました。
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