人を輝かせ、自らも輝く 女性起業家は「社会の母」になる
安倍内閣が女性の活躍推進を成長戦略の一つに掲げる中、現場では産官挙げてその実現に向けた取り組みが進む。女性の就業支援、働き方改革、管理職への登用・育成と同時に、男性の育児・家事への参加など様々な社会変革も求められるが、突破力となるのは、女性起業家の存在である。
周囲と共に新たな価値を創り出す
消費の約8割を動かすのは女性。どこに行っても女性は元気。女性が活躍する企業は業績も好調。女子と名の付くプロジェクトにはメディアも注目...など、女性を称賛し、盛り上げる声が日々高まっている。政府、行政、自治体、企業も、女性が働きやすい環境づくりや制度改革に力を注ぐ。追い風を受けて、活躍を始めた女性は確実に出始めているが、この流れを加速し、当然のものとして継続させていくには何が必要になるだろう。
与えられた持ち場の中で力を発揮しながら、その枠を着実に拡大していくこと。そして可能な限り、自らの手で新たな価値を生み出していくこと、が期待される。
女性管理職が増加し、続く女性たちが活躍の機会やポストを得ることは、大変重要である。(男性ができないということではないが、)生活者視点、相手の立場に立ったきめ細かな配慮、日常を重視した創意工夫などの面で、女性の能力は際立つ。
停滞もしくは閉塞感のある分野や業界において、女性を起点に状況が好転し始めた例も少なくない。例えば、女性が経営に参画している農業経営体は、売上や収益力が高い傾向にある。「育てる」ことに貪欲な女性たちは、交流、商品開発、イベント、観光誘致、海外進出、異業種連携など、周囲の人を巻き込みながらネットワークを拡大し、活動を加速させている。きっかけを作り、気軽に問い合わせ、相談し、最善の策を模索しながら、とにかく前進させていく。肩書や既成概念にとらわれない分、新鮮な発想と思い切った行動に踏み切れる面もあるだろう。無理な体制にはせず、身の丈で成長させていく姿勢から、自ずと継続性が担保されることになる。
男女別・年代別の起業家数
起業によって生み出されるもの
既存の組織内において、女性がさらに活躍できる体制を整えることはもとより、今後重要になってくるのは、女性起業家の誕生と活動だと思われる。
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