ユニーク自転車、商店街に活気 「買い物難民」を救うアイデア

高齢化が進む東京・武蔵村山市の団地で、買い物難民の送り迎えを行う。地元の商店主が始めた、独自の電動アシスト自転車による送迎サービスは、団地や商店街にとどまらず、地元の工業を巻き込み、さまざまな効果を生んでいる。

電動アシスト自転車をベースに開発された、2人乗りの屋根付きの送迎自転車。無料で商店街と団地を結ぶ

アイデア次第では、1台の電動アシスト自転車でも、地域のコミュニティを活気づけることができる。東京・武蔵村山市にある村山団地中央商店街が2009年に始めた「送迎自転車サービス」は、少子高齢化や過疎化に悩む地方にも参考になる取り組みだ。

「目立つのが最優先」の自転車

村山団地は、1966年に完成した戸数5260の大規模なコミュニティ。住民の高齢化が進み、2015年の時点で高齢化率は約48%に達している。さらに老朽化による建て替えで、住民は団地から移り始めており、かつて賑わっていた村山団地中央商店街からも活気が失われていた。

その逆境に立ち上がったのが、村山団地中央商店街の「いなりストアー」 代表で、同商店街会長の比留間誠一氏だ。比留間氏を中心に、有志で商品の宅配を開始。依頼を受けて高齢者を訪ねると、「もっと人と話がしたい」、「本当は商店街で買い物がしたい」という声が多かったことから、「送迎自転車サービス」のアイデアが生まれた。

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