2015年12月号
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2025年問題 超高齢社会の新ビジネス

日本版CCRCがひらく新市場 元気なシニアの移住で地域を活性

松田智生(三菱総合研究所 主席研究員)

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地域に新たな産業、雇用を生み出す「日本版CCRC(生涯活躍のまち)」が、地方創生の切り札になる――。政府の日本版CCRC構想有識者会議委員も務める、三菱総研・松田智生氏が、超高齢社会のピンチをチャンスに変える方策を語る。

──先行するアメリカの「CCRC(生涯活躍のまち)」から学ぶべきことについて、どう見ますか。

松田 CCRCとは、継続的なケアを提供する地域のコミュニティです。アメリカにはすでに2000ヵ所あり、70万人が住んで、その市場規模は3兆円と言われています。

しかし、まず言っておきたいのは、「ではの守(かみ)」ではダメだということです。「アメリカでは」、「海外では」と海外の受け売りでは、共感されず、普及しません。日本版CCRCは、アメリカの良いところを活かしつつ、日本の社会特性に合ったものにすべきです。

アメリカが良いのは、3つの安心を提供していることです。まず、「カラダの安心」。元気なうちから入居できて、徹底して健康維持のサポートが受けられます。

それから「おカネの安心」。契約形態はさまざまですが、原則、介護になっても負担する家賃は変わりません。

3つ目が「ココロの安心」。友人ができたり、誰かの役に立っているという貢献欲求、承認欲求を満たすことができます。

松田智生(三菱総合研究所 主席研究員)

──日本の社会特性に合わせて、どのような点を工夫すべきですか。

松田 アメリカでは、防犯のためにコミュニティが塀で囲われていますが、日本では、より地域に開かれた「街まるごとCCRC」が望ましいでしょう。また高齢者だけでなく、学生や子育て世代もいて、高齢者が子育てを支援したりするような多様な世代が支え合うコミュニティにすべきです。

アメリカでは、高齢者に教育を提供する大学連携型CCRCによって、破たん寸前の大学が再生した事例も出ています。ボストン近郊にある「ラッセル・ビレッジ」は大学が運営するCCRCで、年450時間以上の授業参加を入居条件にしています。入居のハードルを高めたことで、逆にコミュニティの質が高まり、人気を集めました。

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