元アップルの起業家が挑戦 「人にやさしい」デバイスを開発へ
アップルに12年間勤めて独立した起業家が、新しいデバイスをつくり出した。高齢者でも日常的に使う「テレビ」の可能性に注目。孫の写真・映像を、実家のテレビに届けられる「まごチャンネル」を開発した。
それは、個人的な思いから始まった。
「最近はFacebookなどのSNSがあるので、海外にいる友人でも、遠くにいるようには感じない。でも、自分にとって一番大切な存在である親や家族は、依然として遠いまま。なぜ、それを解決できないんだろう?」
チカクの代表、梶原健司氏の実家は淡路島にある。農家を営み、3世代が同居する家だった。幼い頃から祖父母が大好きで、自分の子どもに祖父の名前を付けるほどのおじいちゃん子だった梶原氏は、自分が親になって、子どもを年に1、2度しか実家に連れていけないことを申し訳なく思っていた。
今、SNSがあることで、多くの人がつながるようになった。しかし、高齢者にとって、それは身近なツールではなく、スマホやPCでは満たせないニーズが存在する。ならば、新しいプロダクトを自分でつくればいい。そう考えた梶原氏だが、そこに至るまでには紆余曲折があった。
自分の中にあった“答え”
梶原氏は1999年、新卒でアップルの日本法人に入社。マーケティングや新規事業の立ち上げなどを経験し、「やりたいことは全部できたので、ここで一区切り」と、2011年10月にアップルを退社した。
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