印刷内容と印刷機器の稼働を「可視化」する印刷セキュリティ

印刷セキュリティに必要なのは、個人レベルの認証による制御ではなく、印刷文書の内容を監査・検閲すること。「印刷内容の可視化」「印刷環境の最適化」により、企業が必要とする本物の印刷セキュリティソリューションを紹介する。

印刷セキュリティのリスク要因

2015年10月のマイナンバー制度の導入に伴い、印刷セキュリティのレベルを見直す必要が出てきています。紙媒体からの情報漏えいを防ぐ手段として、IDカードによる個人認証の導入が始まっていますが、例えばUSB接続のローカルプリンターを含め、マルチベンダー、マルチデバイスの印刷環境でセキュリティレベルを統一するのは容易なことではありません。

また、多くの支所や拠点がある場合は、統一することがより難しくなります。IDカード認証印刷は、放置文書の撲滅、他人の文書との紛れ防止など内部のセキュリティには効果がありますが、紙媒体から外部への情報流出を防止できるものではありません。印刷のセキュリティを高めるには、「いつ、誰が、どんな文書を、何枚印刷したか」という印刷ログの取得による監査が必要になりますが、文書名だけのログでは万一、情報漏えいした場合のリスク度合いを判断することは極めて困難です。

小長谷 岳人(こながや たけと)日本テクノ・ラボ 取締役 情報セキュリティユニット部長

文書内容の監査・検閲で完全な印刷セキュリティ

日本テクノ・ラボの「SPSE」はマルチベンダー、マルチデバイス対応で、「IDカード認証印刷」、「印刷ログ取得」ができるソフトウエア製品です。特に注目いただきたいのは、堅牢な印刷セキュリティ機能で「テキストログ」、「イメージログ」の取得ができることです。

すなわち文書名だけではなく、印刷文書の内容までを正確に把握することができます。しかも、OCR方式によらずアプリケーションから取得するため、完全な印刷内容としての「テキストログ」を取得するができ、印刷文書の検閲、監査に用いることができます。

「テキストログ」は独自のインデックス処理により、数百万のログを対象とした検索も数秒で行えるという実績と強みがあり万一、紙媒体から情報が漏えいした場合に最小限の時間と工数でリスク判断と対処が可能になります。また「テキストログ」は出力機器に左右されることなく、支所、拠点を含めて印刷環境のセキュリティレベルを完全に統一できる唯一のソリューションです。

メーカー純正ドライバー使用

「SPSE」のもう一つの特徴として、出力機器メーカーの純正プリンタードライバーの使用があります。ユニバーサルプリンタードライバーを使用する方式は、文字化けや帳票印刷での罫線と文字のかぶり、印刷部数に制限がかかってしまったり、印刷速度の低下などが起こる可能性があり、印刷品質を担保できるのは唯一、メーカー純正プリンタードライバーを使用すること以外にはありません。「SPSE」はメガバンク、大手証券会社、大手通信会社、大手自動車会社など印刷の非常に多い大規模環境への導入実績があり、セキュリティ性・堅牢性の高い印刷セキュリティ製品として評価されています。

遅れている印刷環境の最適化

印刷環境の最適化は遅れている、と言っても過言ではありません。複合機やプリンターなどの出力機器は一括調達はされておらず、メーカー、種類、使用目的、接続方法がさまざまで、一元管理が容易ではないからです。また、事業所や拠点が多く、機器の種類や台数が多い場合は、一元管理し最適化する仕組みは、あまり一般化されていませんでした。「どこにどんな機器があり、どんな文書を印刷しているのか」、全体を把握できていないのが実情です。

印刷の削減は可視化から

多くの企業や自治体で印刷量削減の取り組みがされていますが、成果が出ていません。環境活動においての省資源の観点から「紙の削減」が掲げられていますが、「紙の消費量」の集計は、各職場からの事務的な申告に任せられ、一元的に把握することはできていません。紙の消費量を減らすには、印刷そのものを減らす、両面印刷や割付印刷を行う、などの方法があります。

しかし、印刷量や両面印刷、割付印刷比率などは定量的な把握ができず、効果や問題点が見えにくいため改善活動が定着しないことが課題です。「SPSE」はマルチベンダー、マルチデバイス対応で、「印刷量やどんな印刷ルールで印刷したか」を個人や部門ごとに集計できるだけでなく、文書名や印刷されたアプリケーションも把握することが可能です。「いつ、だれが、どんな文書を印刷したか」を監視することで、印刷量削減とセキュリティの両方に大きく寄与します。

最も合理的な「最適化」を提案

企業や自治体にはさまざまな拠点、多様なオフィスや業務があります。例えば内部セキュリティのために「IDカード認証印刷」を導入しても、出先は人数や印刷量が少ないため投資効果はありません。また、個人情報や機密文書を印刷する部門では、印刷文書の内容が監査・検閲できる「テキストログ」が必要になり、建築などの部門では「イメージログ」も必要になってきます。

一方、管理されていない出力機器はセキュリティホールになるため、LAN接続、USB接続に関わらず、すべての機器は印刷ログを取得して統括的に管理する必要があります。この印刷ログによって、セキュリティ目的のみならず、印刷環境が可視化でき、無駄な機器を削減し最も合理的な印刷環境への改善が図れます。日本テクノ・ラボは印刷環境・印刷セキュリティの最適化のお手伝いをいたします。

「紙の印刷」に関する可視化グラフ例(参考イメージ)

日本テクノ・ラボの「SPSE Print Logger」を活用することで、紙の使用量や印刷の種類、出力機器の稼働状況などを可視化し、一元的に把握することができる。

部門別印刷枚数

印刷量の月度推移、モノクロ/カラー比率を把握することにより、現状を認識し、部門として印刷量の削減目標を立てる。

 

割付印刷状況(%)

両面印刷や割付印刷が適切に行われているか、印刷ポリシーや印刷設定により、紙と消耗品の削減が可能となる。

 

ドキュメント別印刷比率(%)

アプリケーション別の印刷比率を把握し、習慣改善により、印刷量が削減できそうなドキュメントを推測する。

 

機器別稼働率

出力機器が適正な稼働率(3~7%)で分布していれば、無駄な設置がなく、安定した稼働で最適な印刷環境と言える。

お問い合わせ

  1. 日本テクノ・ラボ株式会社
  2. 〒102-0093東京都千代田区平河町1-2-10 平河町第一生命ビル
  3. TEL:03-5276-2810
  4. FAX:03-5276-2820
  5. Email:sales@ntl.co.jp

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