2015年4月号
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チェンジ・リーダー

腹を括った信念と緻密な準備

松田 智生(三菱総合研究所・主席研究員)

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第6回 やったもん負け症候群

やったもん負け症候群とは、新たな事業を始めた人が、やったもん勝ちにならず、失敗すると叩かれ、組織が縮み志向になる現象。ダメならクビにして下さいと言い切れる信念と緻密な準備がリーダーとしての使命。

 

「やったもん勝ち」という言葉がある。自らのアイディアで行動し、自らリスクを取って新たな市場を創った人が先行者利益を享受することだ。しかし最近職場で起こっているのが「やったもん負け」だ。せっかく始めた新規事業が少しつまづいただけで徹底的に叩かれ、それを見た周囲は新しい挑戦をするよりも、目の前のルーティンの仕事を手堅くこなす方がましだと、組織全体が縮み志向になる。こうした職場では事業構想は育たないし、イノベーションも起こらない。

「やったもん負け」だけでなく「言ったもん負け」もある。これは意見を言った人が、「じゃあ、お前がやれ」といきなり全て丸投げされ、全責任を負わされることだ。こうした職場も「余計なことは言わない方が良い」と会議では沈黙を守る人が増え、事業構想やイノベーションどころではない。

では、なぜ最近「やったもん負け症候群」が職場で蔓延しているのだろうか?

「やったもん勝ち」と「やったもん負け」の対比

過剰な管理志向

コンプライアンス、ISO、個人情報保護、製品安全、クレーム対応、管理部門が気にしなければならないことは山ほどある。管理部門は、まず否定から入る、支援するより却下する、難癖をつける傾向があるが、問題なのはそれを意地悪ではなく、職務に忠実がゆえに真面目に善意で行っていることが多いのも深刻な問題である。

延々と社内手続きに手間がかかったうえ、結局は、「前例がない」、「リスクが大きい」、「他部門と摩擦を生む」、「事業計画書を書き直せ」、「役員会議で説明せよ」と指摘され、何も進まずに今に至ることは枚挙に暇がない。

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