グローバルベンチャーが語る「東京にこだわる理由」

2009年に東京で生まれた、クラウド型人力翻訳プラットフォームの「Gengo」。世界に顧客を抱えるグローバルベンチャーに成長した今、シリコンバレーにもオフィスを持ちながら、東京に拠点を置き続ける理由とは。

現在の東京では、数多くのスタートアップ・イベントが開催され、たくさんの若者が集う。ラング氏は、東京の良さについて「優秀な人を採用するのが、シリコンバレーに比べてリーズナブル」と語る

東京・渋谷に拠点を置くクラウド型の人力翻訳プラットフォームを提供するベンチャー、Gengo。ネットで依頼を受けると、世界に散らばる約1万4000人の翻訳者が最短10分、従来の翻訳代行サービスのおよそ5分の1の価格で翻訳を提供する。

翻訳はGengoが行う難関試験を突破した人だけが担当することができ、その合格率はわずか7%程度。37ヵ国以上の言語に対応しており、ハフィントンポスト、楽天、アリババ(中国最大のネット通販事業者)、トリップアドバイザーなどグローバル企業を顧客に抱える。

起業の原点は「言葉の壁」

2009年にGengoを立ち上げた創設者の一人が、オーストラリアとイギリスの国籍を持つCEOのロバート・ラング氏。2006年に来日したラング氏は、ウェブデザイナーとして働きながら言葉の壁に苦しめられていた。

この体験がGengoの原点となったが、東京で起業を決意した理由は、それだけにとどまらない。

「理由は2つあります。一つは、翻訳サービスを手掛けるにあたって日本が最適な場所だったことです。日本は経済大国でインフラが整っているうえに外国語を話さない人が多く、翻訳のマーケットがとても大きいので成功するのに十分な土台があると思いました。もう一つの理由は、個人的に日本が好きだから、ですね(笑)」

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