2015年1月号
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デザイン思考のプロセス

日立や富士フイルムは何をしたか デザイン思考の組織改革力

紺野登(KIRO代表、多摩大学大学院教授)

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デザイン思考を実践する上で最も重要なのは、「目的」であると指摘する、KIRO(知識イノベーション研究所)代表の紺野登氏。日本企業の成功、失敗事例からデザイン思考の真価を考える。

デザインチームだけでデザイン思考を導入し、イノベーションを起こすことは不可能だ(写真はイメージ)Photo by Highways Agency

「課題発見」にこそ活きる

デザイン思考は「課題解決型」だと表現されることが多い。しかし私は課題を解決することはもちろんだが、その手前の段階からのいわば「課題発見型」の方法論だと考えている。顧客や社会、あるいは自社のビジネスにとって、デザイン思考を通じて何が本質的問題で、一番大切なのかに気づくかという意義は大きい。漠然としたイノベーションへの試みではなく、市場の隠れたニーズ、暗黙知を獲得し、埋めるべきギャップを明らかにし、誰に対して、どんな価値を提供しえるかを明確にする。その上で、課題に関わる人々がより善い目的のために試行錯誤することで、価値がカタチを伴って社会にまで還元されるといえる。

それでは企業がデザイン思考を取り入れ、イノベーションを起こすには、何がカギになるのだろうか?

先に、実際にあった失敗事例を挙げよう。某コンサルタントがあるメーカーのためにプロジェクトチームを立ち上げ、相当な予算と時間をかけてデザイン思考を用いた新製品開発を試みた。チームのメンバーは大満足だったが、肝心の提案は大失敗に終わった。それはなぜか?

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