グローバルなリスクを考える

何事もほどほどの間合いが必要である。相手のことが分かり自分のことも分かっていないと、そのほどほどが分からない。

後追いの解釈を一般化すると危ない

前回の続きである。"Life of Pi"では少年のベンガル虎RichardParkerとのほどほどの間合いの取り方は絶妙であった。CG映像だから上手にドラマ仕立ての緊迫感を醸し出すことに成功したのだと思うが、目に見える外表面だけの映像表現ではなく、虎や人間の実体を多次元的にデジタル表現したら、少年と虎との関係の変化を反映したほどほどの間合いが表現できるようになるかもしれない。近似的には、接合部で限定的な自由度をもつ骨格と収縮によってエネルギー効率よく力を発揮する巧妙なアクチュエーターで骨格に付随して体を構成する筋肉との相互作用のシミュレーターに、制御系である神経を通るパルス信号、視覚、聴覚、嗅覚、触角さらには味覚センサーを組み込むと、一寸、恐ろしい気もするが本格的な拡張現実AR(Augmented Reality)が楽しめると思う。

少し脇道に逸れるが面白かったのは猟師と同じ名前をつけられたベンガル虎の顔が丸顔だったことだ。地上最強の動物といわれる暑い地域を支配するベンガル虎は少し細面で、寒い地域に棲息するシベリア虎はベンガル虎よりは丸顔だと思っていた。顔のかたちの違いは環境に起因し、ベンガル虎の顔は熱い時に熱中症にならないように頭部が細長くなり、シベリア虎は寒い時に冷えすぎないよう丸くなる。放熱量は表面積に比例し、発熱量は体積に比例することから、幾何学的には球体は保温性に優れ、楕円体は冷却性に優れる。そうしたもっともらしい説明を鵜呑みにしていたが、ネット上の画像で確認してみたらベンガル虎とシベリア虎の違いは分からなかった。

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