「適地適作」でグローバル化

サカタのタネは今年で創業100周年を迎えた「種苗メーカー」だ。というとどんな事業を行っているかイメージが湧きづらいが、実は常に地球の気候変動と対峙し、世界中で種子を生産する究極のグローバル企業なのだ。

創業時から目線は地球規模

2013年3月にリニューアルしたガーデンセンター横浜の「サカタマルシェ」

1981年、7年勤めた銀行を辞めてサカタのタネに入社した私は当社のグローバル化とともにこの32年を歩んできました。当時はちょうど1977年に戦後最初の現地法人としてアメリカに関係会社を設立して第2次グローバル化を推進し始めたばかり。私は1990年にオランダで2番目の現地法人の立ち上げに取り組みました。

苗木の輸出から業を興した当社にとって、世界で商売をすることは当たり前です。

6代目・坂田宏代表取締役社長

しかし第2次世界大戦の影響で海外の拠点が撤退。戦後はプリンスメロンやハニーバンタムなど国内向けの新商品の開発に注力しました。良質な種子の生産のためには「適地適作」が鉄則。その種子の栽培に適した場所を地球規模で選定し、気候変動へのリスクヘッジをしなければなりません。

1品種を1カ所だけで生産することは決してなく、複数カ所で分散して採取するのです。流通・販売だけでなく生産のためにもグローバル化が至上命題だったのです。

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