2013年8月号
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現代日本のイノベーター

日本の保育を変革する!

山口洋氏(JPホールディングス 代表取締役)

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保育業界には変革を要する2つの問題がある。一つ目は、顧客軽視の体質。二つ目は、企業などの新規参入を嫌う体質。そして社会問題化する待機児童。まさに、イノベーションが求められる分野である。

現代日本が抱える社会問題のひとつに保育園の待機児童問題がある。

本年4月、安倍首相が「成長戦略」に関連して「待機児童解消加速化プラン」を発表し、向う5年間で40万人分の受け皿を作ると宣言した。

山口洋氏。保育業界で「非連続・現状否定」型の価値創造を実現。実績を背景に、政府の専門委員として政策面からの業界革新に取り組む

しかし、待機児童は、潜在需要も含め、都市部を中心に80万人いると言われており、解決への道は険しい。

こうした保育業界を変革すべく立ち上がり、目覚ましい成果を挙げつつある人物がいる。山口洋さん(52)だ。彼は、JPホールディングス代表取締役として、保育園などを全国展開する日本保育サービス、その給食を担当するジェイキッチン、英語・体操・リトミックの指導を請け負うジェイキャストなど7社を率い、売上137億8,900万円(連結)、従業員数(正社員・アルバイト2900人、連結)という業界トップ企業にまで育て上げた(東証一部上場)。

現在では、その実績をベースに、内閣府「子ども・子育て会議」専門委員、同「規制改革会議」保育チーム委員、厚生労働省「児童虐待防止対策協議会」委員などとして、政策形成にも関わり、業界革新に奔走している。

保育業界を蝕む問題~顧客軽視

山口さんによれば、保育業界には変革を要する2つの問題があるという。

一つ目は、顧客軽視の体質。これを変革しない限り、保育園の数だけ増やしても顧客ニーズを満たすことはできない。

二つ目は、既得権益にしがみつき、企業などの新規参入を嫌う体質。これも変革しない限り、参入は進まない。

「顧客軽視体質」について、こう語る。

「立派な経営をされている保育園もありますが、一般的には、"夜は仕事をしたくないので夕方までしか預からないし、日曜や祝日は仕事をしたくないので子どもを預からない"というのが業界の体質です。

だから、保護者会や運動会を平気で平日の昼間にやるのですよ。働いている人を支援するために存在するのが保育園なのに、彼らの事情はまったく考慮せず、自分たちの都合で運営している。

延長保育はだいたい19時までで、それも内心快く思っていないので、そういう気持ちが子どもや保護者に対する態度となって露骨に表れるのです。まして休日保育をやっているところなんてほとんどありません」

厳しい経済情勢下、共稼ぎで頑張っている女性たち。さらには離婚率の上昇に伴い急増しているシングルマザーたち。

しかし、彼女たちの中で、月曜日~金曜日の9時~17時に仕事をし、定時退社で子供を迎えに行ける人は少ない。

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