2013年8月号
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食ビジネスの進化

3Dプリンタで「食」を出力

小林啓倫(日立コンサルティング 経営コンサルタント)

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近年、注目を集める3Dプリンタは、食の分野でも活用が模索されている。宇宙食や特定の成分・食材を練り込んだ個人用の食品開発など、夢は広がる。将来、病院で1週間分の食事の3Dデータが処方される時代が来るかもしれない。

この5月、NASAが米国の民間企業に食品3Dプリンタの研究費を提供したことが話題となった。その技術を利用すれば、数年間の宇宙飛行中に3Dプリンタを使って料理をつくることができるという。さらに、世界の食糧難を解決する可能性もあるとされている。

夢のような未来が語られているが、それでは、現在、食の分野で3Dプリンタは、どのようなことが可能なのか。

日立コンサルティング、経営コンサルタントの小林啓倫氏はこう解説する。

「最もシンプルな利用法は、形状がユニークな食品をつくることです。誰かの顔を模したお菓子をつくる、複雑な構造をしたパスタをつくるなど、見て楽しい料理を生み出すことができます。この利用法は価値が見えやすいので、比較的早期に一般化するのではないでしょうか」 そうした活用は、すでに実現している。現時点で進んでいるのは、チョコレートや砂糖など、比較的現在の3Dプリンタ技術で扱いやすい食材(樹脂のように粘性が高いものや、粉末状のもの)だ。特にチョコレートについては、「チョコレート3Dプリンタ」が既に海外で発売されている。

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チョコレートや砂糖などの素材を使い、3Dプリンタでユニークな形状のお菓子をつくる試みが、すでに行われている

さらに今後の発展型として、小林氏は、「原材料を替えて既存の食品をつくるという、『疑似食』とでも呼ぶべき利用法」を挙げる。

「たとえば肉が食べられない人のために、大豆などを原材料にして、肉を模した食品をつくるといった具合です。宗教や信念(ベジタリアン等)、病気や体質(アレルギー等)といった理由から特定の食材が食べられない人々は少なくありません。これも非常に将来性の大きい利用法と言えるでしょう」

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