臨床現場に「顧客本位」を根付かせたリーダーシップ

前例のないサービスを導入して、患者の満足度を向上。各種の病院ランキングで上位に位置するなど、改革は成果を上げている。亀田理事長は就任以来、自ら先頭に立ち、組織を牽引している。

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(左)千葉県鴨川市に位置する亀田メディカルセンター (右)院内には、問い合わせに答える「コンシェルジュ」を配置

太平洋に面した風光明媚な千葉県鴨川市の海岸沿いに、淡いピンクとグリーンで外装されたリゾートホテル風の建物が林立する。千葉県南部の医療拠点であり、また首都圏からも多くの患者を受け入れる民間病院、亀田メディカルセンターである。

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亀田隆明 亀田メディカルセンター理事長

亀田メディカルセンターは、亀田総合病院を中心に各種の医療サービスを提供する。医療分野は規制が多く、改革を進めにくいと言われる。そうした中で、亀田メディカルセンターは数々のイノベーションを断行してきた医療機関として全国的に知られ、常に病院ランキングで上位に位置する。

亀田家は寛永の末より医療を営み、いち早く蘭学も修めた家系という。そのDNAを引き継ぐ11代目の亀田隆明理事長は改革の動機について、「患者さまなくして、医療はない。医療機関として当たり前のことです」と語る。理事長の胸のバッチには「Always Say YES!」とある。

「病院の全スタッフは患者さまに要望された時には、まずイエスと答えることをモットーとしています。そこから、どうしたら要望に応えられるかを考える。もし実行を拒む規則があるなら、いつ、誰が、なんのために定めたのかを考える。スタッフには、『法律違反や患者さまにデメリットが出ること以外は、信念を持ってやりなさい。後は病院で責任を持つ』と言っています」 院内にはカスタマーリレーション部を設置し、コンシェルジュと呼ばれるスタッフが患者だけでなく病院の訪問者すべての問い合わせに答える。スタッフに意識改革を訴えるだけでなく、そうした具体的な仕組みを導入することによって、患者と向き合うインセンティブを持たせたのである。

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