クリエイターの交流で古都の魅力に新たな感性を加える

金沢で、クリエイターが切磋琢磨する場として注目を集める取り組みがある。金沢アートディレクターズクラブ(ADC)が年1回開催する「金沢ADC審査会」だ。世代やジャンルを超えた交流が生まれ、古都の魅力に新しい感性が加わり始めた。

昨年12月に行われた第2回金沢ADC審査会の上位作品を展示する「金沢ADC賞展」

「金沢ADC公開審査会」では、石川県内に勤める、もしくは在住のアートディレクターやグラフィックデザイナーなどのクリエイターが出品した作品のなかから、グランプリ、入賞、入選までの受賞作品を決定、公表する。2回目の開催となった昨年11月の審査会では、ポスター、新聞・雑誌広告、パッケージ、マーク•ロゴ、環境・空間など10のカテゴリーに420点を超える作品が集まった。

著名デザイナーが審査世代を超えた交流の場に

「金沢ADCは、1920年に誕生したニューヨークADCに端を発する、国内7ヵ所目の若いADCです。審査会の最大の特長は、出品者名を伏せ、作品のコンセプトのみを表示して行う公開審査で、毎回著名なデザイナーの方々を3名お呼びして審査していただいています。今回グランプリに輝いた、『遊んでしまえる』箱シリーズを出品した橋川貴裕氏は、ベテランでも中堅でもなくデザインをはじめて1年という新人。プロとして仕事をしていると、自分の作品レベルがどのくらいなのかを知る機会が少ないので、非常にいい刺激の場になっているのではないでしょうか」

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