豪雨災害乗り越え「有明のり」「あまおう」生産

災害に強い地として知られる福岡県。数少ない自然災害の一つが豪雨だ。2012年に福岡を襲った豪雨は、第一次生産物に深刻な生産危機をもたらした。

有明海に流入した災害ごみを撤去

福岡県と佐賀県が生産する「有明のり」は、東日本大震災による宮城県産のり減産の影響もあり、のり市場の約50%を占めるまでになっている。有明海苔は茜色で口どけがよく、独特のうまみがあることで知られる。福岡県は有明海苔の約30%を生産しており、のりの産地としては全国2位の水揚げを誇る。

ところが2012年7月の豪雨で矢部川から大量の土砂や木材が有明海に流入し、生産が危ぶまれた。さいわい漁業事業者などの協力による撤去作業などにより、例年より10日ほど遅れはしたが、9月中旬にはのりの種付け準備を始め、例年どおり10月中旬には無時にのりの種付けを終えることができた。心配された生産量は平年並み、売上高は前年比110%となる見込みで、関係者は胸をなでおろしている。

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