世界から投資を募るためのプレゼン

独立性を維持しながら、顧客マーケティングも可能なクラウドファンディング。米国では300億円超の金額が動く、新たな資金調達方法を活用するためのポイントは?

米国最大のクラウドファンディングサイト「キックスターター」

クラウドファンディングとは、不特定多数の人々が、特定の目的やプロジェクトを遂行する個人または組織に対し、インターネットを通じて、比較的少額から資金を提供することである。起業家や小規模事業者にとって、審査の厳しい金融機関の融資や経営参画を受け入れることになる投資家・ベンチャーキャピタルの出資に代わる資金調達手段となりつつある。経営の独立性を保ちながら必要なだけの資金を調達できるというのも、スタートアップにとって利点だ。また、本格的な事業化に先駆けて将来の顧客層にリーチできるため、顧客開拓はもちろん、ユーザーのニーズを具体的に把握したり、プロジェクトの検証、製品・サービスのブラッシュアップにも役立つこともあり、スタートアップの資金調達手段として急激に数字を伸ばしている。

2011年11月の調査結果によると、クラウドファンディングサービスの数は世界で330を超え、その代表格である米ニューヨークのキックスターター(Kickstarter)では、09年4月の開設以来、8万件以上のプロジェクトが合わせて3.73億米ドル(約311億円)の資金を調達してきた。

4名の経営者の共通項 20代での稀有な体験

1千万ドルを超える資金を調達した薄型スマートウォッチ「Pebble」

目標額の10倍を超える1027万米ドル(約8.6億円)を調達した薄型スマートウォッチ「Pebble」や、3370名の支援者が約16万米ドル(約1400万円)を提供したワンタッチ型靴紐グッズ「HICKIES」など、いくつかのプロジェクトでは顕著な成果が認められる。とはいえ、すべてのプロジェクトが計画通りに資金を調達できるわけではなく、キックスターターでの資金調達の成功率は43.7%にとどまっている。

それでは、クラウドファンディングを通じて、より多くの人々から必要な資金を調達し、将来的顧客を獲得するためにはどうすればよいのだろうか。

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