95%が反対する事業こそ成功する

進出を目指すはアジアのハブ、香港。ライバルはアメリカの新興企業。メガネ通販「Oh My Glasses」の創業者は世界市場を視野に捉える。

「良いものを安く届けるのが商売の基本。シンプルな本質を愚直にやるべきです」と語る清川氏

11年12月、大型チェーン店のEC参入で乱戦模様のメガネ通販市場に、ベンチャーのミスタータディが運営するモール「Oh My Glasses(オーマイグラスイズ)」が加わった。特徴は徹底的な顧客至上主義。好みのタイプを5本まで試着可能で、気に入らなければ最短5日以内で返品でき、しかも送料、返品手数料、返送料などがいっさい無料なのだ。

清川忠康氏は現在30歳。慶応大学卒業後に米インディアナ大学大学院に留学し、帰国後はUBS証券投資銀行に入社。経営共創基盤を経て再びスタンフォード大学に留学してMBAを取得、29歳で起業した。その動機を

「日本のモノづくりは神話化されているほどクオリティが高い。でも、中小の製造業はほとんど海外展開をしていない。そこでまず、自分の好きなメガネを扱って世界に挑戦してみたかったんです」と語る。

背景には留学中の〝日本の企業を再生させたい〞という気持ちもあった。最初の留学だった学生時代、日本のGDPは世界第2位、政治は構造改革を掲げてバブル崩壊後の新たな日本再生を感じさせていた。しかしスタンフォード留学時の日本は中国にGDPを抜かれ、世界的にみてもその落日は明らかで「しょぼい日本になってしまった」と強く感じた。

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