クラウドを活用するクリーニング店

低価格化・コモディティ化がすすむクリーニング業界。このシュリンク市場で、喜久屋は衣類の無料保管サービスや夜間集配、全店にiPadによるクラウド型の顧客管理システムの導入など次々と新規軸を打ち出し、注目を集めている。2代目中畠社長の新事業開発の極意とは。

92年に市場規模8160億円だったクリーニング市場は、12年に3700億円と大きく縮小しています。リーマンショックの時、同業の多くは値下げをして捨て身の現金集めに走りました。今、Yシャツ1枚のクリーニング料は60~100円です。しかし当社は値下げをせず、Yシャツ1枚230~270円のまま、付加価値の提供に注力しています。

iPadによるPOSレジ「Star POS」を全店導入

もはや当社の事業は「クリーニング業」ではなく「住環境改善型生活支援サービス」と位置づけています。衣類や布団、ゴルフバッグなどシーズン外品を当社の倉庫で保管する「シティクローゼット」事業や、マンションコンシェルジュへのクリーニングサービス、iPadによるPOSレジ「StarPOS」を全店導入し、クラウドによる商品・顧客管理を行うなど、クリーニング業の枠を超えた事業を展開しています。

変えてはならない本質と時流に応じて変える部分

業界の枠にとらわれるのはナンセンスです。なぜなら「価値は変化する」からです。将来、もしかしたらクリーニング業は必要なくなるかも知れません。しかし人の役に立つことなら未来永劫、必要とされます。企業永続のヒントはここにあります。

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