発想型仮説で他社に邪魔されない事業を構想せよ

12月号で解説した「ノニデヲデ簡易仮説創作法」( >前回の記事はこちら)によって独自開発の切り口が見えたら、いよいよ発想型仮説創りを開始しよう。

その手順をオプナスの「アイズ」を事例にして解説する。この商品は2008年にグッドデザイン賞を受賞し、鍵かけ忘れ防止キーとして、誰もが経験した「あったら良いね!」と思わず膝を打つ、解決策の単純さと絶大な効果をマスコミが大いに喧伝した話題商品である。

開発テーマを抽象化せよ

開発に取り掛かる場合、最初に気をつけるべきポイントは課題を抽象化することだ。

悪い例は〝ロックメモリーシステム開発〟などと解決案が限定されるようなアイテム表現にして、新たな解決策の発想を拒んでしまうこと。

良い課題設定は、ノニデヲデ簡易仮説的に表現すると、「鍵かけの忘れを心配する人ノ、外出先で施錠確認をしたいと思うニーズ二、手持ちの機械式シーズデ、家に戻らず施錠確認ヲ、錠前セットデ解決する」となる。つまり、対象物をモノではなく〝働き〟として抽象表現することで、発想の幅と自由度を意図的に広げようとする考えだ。

想定したシーンを思い浮かべて発想する

ステップ1

準備段階で想定したターゲットプロフィールを手がかりに、家族そろって久々のドライブ旅行のシーンをもとに発想を始めたとしよう。

全文をご覧いただくには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り71%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全てご覧いただくことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。