起業する医療者が注意すべきこと 続くビジネスのための3つの視点

医学・行政・ビジネスの観点から医療・ヘルスケア業界の事業戦略を考える本連載。「骨太の方針2022」ではスタートアップを5年で10倍にする目標が掲げられている。医療者が新規事業を立ち上げる例も増えているが、見落としてはならない視点が3つある。

「日本の第二創業」
スタートアップ支援の機運

筆者の周りでは最近、起業や新規事業の話がさらに増えてきているように感じていますが、みなさんの周りではいかがでしょうか。

2022年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022(骨太の方針2022)」でも、第2章 新しい資本主義に向けた改革で(3)スタートアップ(新規創業)への投資、が書かれており政府としても支援の機運が整ってきていると感じます。小誌の読者では少数派だと思いますが、スタートアップのことを若者が独立して会社を作っている、だったり無謀な取り組みをするものだと思っていたりするなら考えを改める必要があります。骨太の方針2022でも「スタートアップは、経済成長の原動力であるイノベーションを生み出すとともに、環境問題や子育て問題などの社会課題の解決にも貢献しうる、新しい資本主義の担い手である。」とされており、政府はスタートアップが新たに生まれて飛躍を遂げることができる環境を整備することで、戦後の日本の創業期に次ぐ「第二創業期」の実現を目指そうとしています。スタートアップの数を5年で10倍増やそうとしており、年末にかけてスタートアップ育成5か年計画の策定が予定されています。

「失敗したら医師に戻る」で
起業してよいのだろうか?

ただ、同時に「スタートアップ」をする人が増え、起業の心理的ハードルが低下したためか、事業について考えを深める時間が短いまま起業をしようとしている人も増えてきました。

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