ウェブで小規模事業の承継を仲介 オープンに後継者を探す

国内では近年、年間5万近い中小企業が、後継者がいないために廃業している。クラウド継業プラットフォーム「relay」では、事業者の想いやその事業の魅力を伝えるオープンな情報提供を通じ、地域の小さな事業の後継者探しと事業承継を支援している。

齋藤 隆太(ライトライト 代表取締役社長)

宮崎市に本社を置くライトライトは、クラウド継業プラットフォーム「relay(リレイ)」を運営している。リレイでは事業を引き継ぎたい事業主の記事を作成・掲載し、それを見て関心を持った継業候補者とのマッチングを行っている。

リレイのトップページと、後継者募集記事。募集記事では、商品・サービス・店舗などの詳細や、現在の経営者の思い、譲渡希望金額も記載されている。財務・営業情報は有料で別途提供

クラウド継業プラットフォーム
「relay」を2020年に始動

「国内では年間5万近い中小企業が、後継者がいないために廃業しています。その半数近くは、黒字経営と言われています。それらの企業の情報が廃業前にもっとオープンになれば、より多くの企業で後継者が見つかり、継業できるはずです」。 

ライトライト代表取締役社長の齋藤隆太氏はこう指摘する。齋藤氏はライトライト創業前の2012年には、地域を盛り上げるプロジェクトを集めたクラウドファンディングサイト「FAAVO(ファーボ)」を立ち上げている。

「FAAVOでは、都市部の地方出身者と地方をクラウドファンディングでつなぐことを志向していました。その先には段階的に、仕事や移住・定住という選択肢があります。そこで、次のステップとなる新たなサービス群を作りたいと考え、リレイを始めました。後継者不足が深刻な地方に、都市部からUIターンさせて経営者にする未来を作ることが、その目的です」。

フランチャイズのモデルで全国展開していたFAAVOの事業は2018年に他社へ譲渡し、2020年にライトライトを設立、リレイを開始した。リレイのスローガンは「事業承継をオープンに。」というもので、サービスの主な特長は①「誰」の継業かがわかる、②地域に根ざしたネットワーク、③売り手側の手数料がゼロ、という点だ。

全文を読むには有料プランへのご登録が必要です。

  • 記事本文残り69%

月刊「事業構想」購読会員登録で
全文読むことができます。
今すぐ無料トライアルに登録しよう!

初月無料トライアル!

  • 雑誌「月刊事業構想」を送料無料でお届け
  • バックナンバー含む、オリジナル記事9,000本以上が読み放題
  • フォーラム・セミナーなどイベントに優先的にご招待

※無料体験後は自動的に有料購読に移行します。無料期間内に解約しても解約金は発生しません。