伝統の会津漆器で新ブランド アウトドア、音楽フェスで市場開拓

会津若松市の関美工堂。長く表彰記念品の企画製造を手掛けてきた同社は、近年、会津の伝統工芸「会津塗」をつかったアウトドア製品を発売。次世代に伝統を伝えるべく、意欲的な事業を展開している。

関 昌邦(関美工堂 代表取締役社長)

会津漆器をブランド展開

福島県会津地方に古くから伝わる会津漆器。縁起物を描いた蒔絵や煌びやかな螺鈿など、多彩な加飾を楽しめる工芸品として古くから親しまれてきた。豊臣秀吉の命を受け会津領主となった蒲生氏郷が、旧領の日野から職人を招き、会津での漆器づくりを奨励したことにより漆産業が定着。時代の変遷とともに最新技術を導入し続け、数百年にわたり主要産業として会津の地に根付いてきた。

会津若松市に本社を構える関美工堂は、1946年に創業した表彰記念品(楯、トロフィー、メダルなど)の製造販売を手がける企業だ。今や全国的に普及している「楯」を発案・製品化したのが同社で、表彰記念品業界のパイオニアとしてその一翼を担ってきた。

近年では、会津塗を取り入れた意欲的な商品を展開し、注目を集めている。2010年にスタートした漆器ブランド「NODATE」は、その好例だ。「野に、漆。」をコンセプトに、マグカップ型の漆器「NODATE Mug(ノダテマグ)」などアウトドアで気軽に楽しめる製品を手がけている。アウトドア誌のみならず、婦人誌、ファッション誌など様々なジャンルの媒体で紹介されるなど、いま大きな注目を集めているブランドだ。

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