青森県むつ市、ランナー向けツアー開催 ランナーズ・ヴィレッジ

二日目の12kmのコースを走るランニングインフルエンサーのyuさん(左)とむつ市・宮下宗一郎市長(中央)と小倉遥さん(右)。

地域の風光明媚な景色と既存の道を観光資源にし、「走れる旅行先」の創出をする、ランナーズ・ヴィレッジTMのむつ市脇野沢地区が、10月19日~20日にかけて、ランニングツアーを開催した。

ランナーズ・ヴィレッジのコンセプトは、「地域の道を、走りたくなる道へ」。既存の道を観光資源ととらえ、ランナーに楽しんでもらう観光地づくりを7地域で行っている。いずれも農林水産省の農山漁村振興交付金 農泊推進事業を活用している。

当日は全国各地から抽選で選ばれたランナー10名が参加(交通費は実費、現地の体験費用はモニターとして無料)。青森駅からフェリーでむつ市脇野沢ターミナルに到着した後、主催者の下北ジオパーク推進協議会が策定したコースをランニング。海と山の共存する風光明媚な景色を楽しんだランナーから、感想をヒアリングした。

ツアーではランニングの他に、地元の和菓子づくり体験や地元住民が活用するコミュニティ施設で交流会などを実施した。

婦人会が提供する郷土料理「べこもち作り」を体験。

自身もランナーであり、今回のツアーでゲストと共にランニングをしたむつ市・宮下宗一郎市長は、「マラソンやランニングをする方、健康志向の方が増えているなかで、交流人口を増やす一つの軸として期待しています。更にコースを開発することで合宿地として活用していただくことも可能性として考えており、脇野沢地区の景色とおもてなしを武器に、この地域に人を呼び込んでいきたいです」と今後の構想を語った。

関東から参加した会社員の小倉遥さんは、「海と山の両方の景色を楽しめる所が良かったです。都会に住んでいると自然に触れる機会が少ないので、走ることで地域を楽しんで回ることができる、とても可能性のある取り組みだと感じました。他の地域もぜひ走ってみたいです」と感想を語った。

むつ市では来年度を自立して収益化を図る時期と位置づけ、連携団体であるしもきたTABIあしすと(旅行業取得)が事業主体として有料のツアーを展開していく予定だ。

脇野沢のフォトスポットである「牛の首農村公園」。当日は公園に野生のカモシカも現れ、、多くのランナーが足を止めて写真を撮り、SNSに投稿した。