ソフトバンクのイノベーター育成 講師は社員、教え合いで事業創出

300年間成長し続ける企業グループを目指すソフトバンクグループ。社内研修機関であるソフトバンクユニバーシティでは、スキル獲得型の研修のほか、新規事業立ち上げのためのデザイン、計画づくりなどを学ぶ機会を用意している。

岩月 優(ソフトバンク人事本部採用・人材開発統括部人材開発部部長代行)

ソフトバンクグループは、2010年9月、社員の能力向上を目的とした研修機関として「ソフトバンクユニバーシティ(SBU)」を立ち上げた。2040年までに5000社のグループ企業を生み出すことを目指す同グループでは、グループの成長に向けた人材育成が不可欠だ。SBUが提供する社内研修も、これに必要な要素をカバーしている。

社内認定講師(ICI)によるSBUの研修風景。企業向けに講師を派遣する、研修サービスも実施している

手を挙げる社員に機会を与える

「SBUでは、一貫して『自ら手を挙げた人に機会を提供する』という考え方の下で運営してきました」と、SBUの立ち上げからかかわってきたソフトバンク人事本部採用・人材開発統括部人材開発部部長代行の岩月優氏は説明する。

これ以前の社内研修は、座学中心でビジネススキルやマネジメントを教え、プログラム設計や講師は外注していた。2010年にソフトバンクグループの新30年ビジョンの発表を受けて、社内研修も大きく変えることになり、設立されたのがSBUだ。自社事業に貢献する幅広いテーマについて、社員が講師を務める講座を増やしていった。2018年度には、のべ1万人以上が受講している。

SBUの集合研修には、管理職への昇進などの節目で必ず受講する階層別研修と、希望者が手を挙げて受講する手挙げ研修の2種類がある。電子書籍やeラーニング、オンラインのプログラミング研修など、遠隔で受講できるものも多い。

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