2019年9月号
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クリエイティブのまち青山

自社執務室がショウルーム 欧州高級オフィス家具を展示

月刊事業構想 編集部

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ヨーロッパのすぐれたオフィス空間を日本のオフィスに紹介、導入してきた草分け的存在であるインターオフィス。創造性の高い仕事をするうえで、よいオフィス空間の整備は重要性を増す。

赤坂御用地が見渡せる本社。ショールームを兼ねる。

現在では、働きやすいオフィス環境づくりは、良い人材の確保やモチベーション向上のために重要な要素であることが広く認識されている。だが、高度成長期までの日本では、オフィスの環境やデザインはほとんど注目されることはなかった。

ヨーロッパの空間性を日本に紹介

そうした時代背景の中、1980年代にオフィス空間の向上に着目したのがインターオフィス創業者(現会長)の原田孝行氏であった。原田氏は1975年にデザインコンサルタント会社を設立。その後、1983年にスイスの高級オフィス家具メーカーUSM社の製品の日本での輸入・販売を目的として1983年にハラー・ジャパンを設立した。USM社は1885年に設立されたスイスの老舗オフィス家具メーカーである。

USM社の代表的な家具は、レイアウト変更が自在な「USMハラー・システム」である。このシステムは、スイスの建築家フリッツ・ハラー教授が考案した「ビルディングシステム」を基礎に、1965年に特許を申請したものである。オフィスの現場では、社員数が増減したり、組織変更に伴ってオフィスのレイアウト変更が発生したりする。その場合、デザイン性を損なわずに、あとから追加で収納棚やデスク、パテーションなどを自由にジョイントして増やしたり減らしたりできるというものである。部材の組み替え、補充でオフィスの変化に自在に対応するハラー・システムは、流行に左右されない普遍的なデザインで多くの建築家からも支持を得ている。

1986年には、同じくスイスのVitra 社と独占輸入契約を締結し、輸入家具全般を取り扱う「インターオフィス」と改称して今日に至っている。原田氏が「ヨーロッパのすぐれた家具を日本に紹介し、ヨーロッパの空間性を日本に広めたい」という思いで先進的に取り組んできた。

青山に「ライブオフィス」

インターオフィスの本社は、2年前に外苑前から青山一丁目のラティス青山スクエアに移転している。赤坂御用地の緑が眼前に広がる本社オフィスはライブオフィスとショールームの機能を兼ねたコンセプトで設計されている。ふつう、ショールームは、オフィスチェアであればオフィスチェアだけが、いろいろなメーカーのものがずらりと並んでいて展示されている場合が多い。オフィスのモデルルームとしてレイアウトされている場合でも、実際にオフィスで使われている様子が想像しにくい場合がある。インターオフィスでは、社員がライブオフィスのなかで実際に業務を行っている様子を見学することができる。働いている様子をみることで、使い勝手や動線などを確認できる利点がある。

ショールームを兼ねる本社内には、デザイン性の高い家具が並ぶ。

人が最大限に能力を発揮できるオフィスを考えて空間デザインを行うと、家具だけではなく、光や音、温度、香りなど五感も大きく関係する。音は仕事によってはあまり静かすぎない方が良い場合もある。ホワイトノイズと呼ばれるまちの雑踏の音声などをあえて付け足す場合もあるという。

そうした実際の環境をライブオフィスでは、確認、体感できるのである。

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