2018年7月号
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クリエイティブのまち青山

シャープ元副社長の故佐々木氏 「ロケットササキ」の瞬発力

佐々木 正(シャープ元副社長)

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シャープ副社長を務め、小型電卓の技術開発を陣頭指揮し、その開発スピードから「ロケットササキ」と呼ばれた佐々木正氏が102歳で逝去した。生前、東京の拠点を青山に構え、孫正義氏やスティーブ・ジョブズはじめ多くの起業家や技術者に大きな影響を与えた。

「ロケットササキ」の異名をもつ佐々木正氏(写真提供:一般社団法人共創推進機構。以下本記事内の写真は全て同じ)

孫正義氏の大恩人

4月26日、東京・丸の内のパレスホテルで、佐々木正氏のお別れの会が開かれた。1月31日に102歳で亡くなった佐々木正氏を偲び、ソフトバンクグループの孫正義氏が呼びかけて、故人にゆかりの深い約200名が参列した。

孫氏は、「私にとって佐々木先生は大恩人。佐々木先生との出会いがなければ今日のソフトバンクグループも私もなかった」と弔辞を述べた。

お別れの会で弔辞を述べる孫正義氏

孫正義氏は、1977年、カリフォルニア大学バークレー校在学中に共同開発した「音声機能付き電子翻訳機」の試作機を携え、奈良県のシャープ中央研究所の佐々木正氏の元を訪ねた。それまで様々な企業にプレゼンテーションに行ったものの、どこの馬の骨かも分からない若者のプレゼンに耳を傾ける企業は皆無であった。ところが、佐々木正氏は、その目の輝きが違う若者のプレゼンを受け入れ2000万円を出すことを即決した。その後、帰国して起業した孫氏が、1億円の融資の申し込みを第一勧業銀行(現みずほ銀行)麹町支店に融資を申し込んだ際、佐々木氏は、退職金と自宅を担保に差し出して保証人になることを銀行の役員に申し出た。結局は、「佐々木さんがそこまで信頼を寄せるのであれば」ということで融資が通ったという。

スティーブ・ジョブズへの示唆

シャープの副社長時代、東京・市ヶ谷のシャープのオフィスの受付にヒッピーのような恰好をした外国人が佐々木氏に会いたいと言ってきた。汚い身なりに受付担当者は不審に思ったものの、一応佐々木氏に取り次いだ。それは、一時アップルを追われていたスティーブ・ジョブズであった。佐々木氏はジョブズを快く迎え入れて、ジョブズに、ウォークマンの例を挙げて、携帯型の小型端末のヒントになるような話をした。その時のアドバイスが、のちのiPhoneにもつながっていると言われている。

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